泣き出す森三中の黒沢かずこに下ネタを強要し続けるセクハラぶり
たとえば、シーズン4では、序盤から他の芸人たちのノリについていけない黒沢が「男社会だなぁって…」と泣き出すのだが、それを藤本敏史(FUJIWARA)が慰めると、すかさず他の芸人が「やった?」というセクハラ丸出しのストレートなツッコミをし、そこから、黒沢と藤本がシックスナインの格好をする即興コントが始まってしまうのだ。
この後も、宮迫博之(雨上がり決死隊)が局部を出したり、井戸田潤(スピードワゴン)が陰茎を出したうえその場で放尿したり、千鳥は大悟とノブの二人が全裸になって漫才を披露する下ネタが連続。
そして、ゲーム終了寸前には黒沢も空気入れを肛門に入れようとする流れになってしまうのだが、幸い途中で時間切れになり終了した。
黒沢に聞けば「セクハラではない」と言うかもしれないが、どう見ても女性に下ネタを強要するセクハラとしか思えないものだった。
実際、この『ドキュメンタル』シーズン4について、コラムニストの能町みね子氏が「週刊文春」(文藝春秋)2018年2月8日号で、このように指摘していた。
〈基本的に松本人志の笑いは男尊女卑観がものすごく強いと思うのですが、上に立つ使命感なのか、女芸人も使いたいという気持ちは強いのだと思う(シーズン2でも森三中・大島を起用している)。でも、結局女芸人が来てしまうと、松本人志門下にあたる芸人たちは女芸人に対し性的な方面でアプローチしてしまう。一般論としてのセクハラについてもあまりに無頓着です〉
能町氏は、黒沢の行動についても能動的なものではなく〈このときはもう笑わせようというよりも「自分もひどい下ネタを披露しなきゃいけない」と追い詰められた気持ちだったと思われます〉と分析しているが、そのとおりだろう。
有料ストリーミング放送でのひどい下ネタがありかなしかは議論が分かれるところだと思うが、少なくとも、セクハラについては、それがどういう規模のメディアであれ、許されるべきではない。
しかも、このシーズン4については、ゲームに参加している芸人たちからも途中から「下ネタの次元が……」「確かになんでもありかもしらんけど……」といった指摘が飛び出していた。
しかし、当の松本はまったく反省している様子はない。シーズン4エピソード1では「よく下ネタがこの番組はひどいって言いますけど、僕はいっさい下ネタなんてないと思ってますからね、この番組に関しては。あれは下ネタではないですよ。アートですよ。芸術をもうちょっと理解してもらわないと」と半ば開き直った発言をしていた。