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室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第9回ゲスト 鳩山由紀夫(後編)

安倍政権を批判する鳩山由紀夫元総理に、室井佑月が「鳩山さんがお金を出して」と要求したこととは?

鳩山「民主党を作ったとき私が代表で弟が副代表は間違っていた」

室井 格差が広がり、経済大国から脱落し、社会にも不満だらけで、かつ自信もないから、自分たちが差別できる対象を作り出して差別する。友愛精神に反しまくっていますね。

鳩山 まったく逆です。友愛精神は、絶対にどんな状況でも殴りあっちゃいけないんです。相手の違いを認める上で、戦争は絶対にやってはいけない行為です。ただ、どうも気になっているのは、アメリカも軍産複合体で、軍事力を何年間に一度行使しないと、経済に影響が出る。日本も経済が20年以上もうまくいかない。なんとかこの軍事力で、武器を製造することによって日本の経済を好転させようと思ってるかもしれないということです。それは絶対に考えちゃいけないことなのに、しかし、武器輸出三原則なども緩めてしまった。こんな状況を見ると、人の命よりも経済が大事、株価が大事で、株価を上げる、経済を良くするためには、人の命が失われても良いと思っているのか、とさえ感じてしまいます。

室井 わかりました。お話を聞いていて、鳩山さんと安倍さんの違いは“品”ですね。

鳩山 そうですか(笑)。そう言っていただくとありがたいですけど、そこから出てくる思想も違いますね。

室井 弟さんの鳩山邦夫さんとも一度お会いしたことがあるんです。奥さんと太郎さんもご一緒で、みんなで六本木の中華料理店で食事をして。邦夫さんは先生と似ていないし、外見はちょっとヤクザチックだけど、根っこはすごく品があった。

鳩山 弟は傍若無人だけど、人が好きだった。場を和ませたいとか、自分中心な面もあったけど和やかな雰囲気にさせてやりたいと。そのために私に茶々入れるなどして、ネタの材料にしていました。それはいいと思っていました。そして人間そのものでした。人間のエゴも出ていたけど。彼が突然死んでしまって、わたしは大ショックでした。

室井 人間的な魅力があった方でした。世間では兄弟仲が悪いとも言われてきましたが、本当はどうだったんですか?

鳩山 本人同士では決して仲が悪くなかった。むしろ子どもの頃に仲が良すぎた反動があったのかもしれません。政治家としても進む道、政党が違ったりしましたし。民主党を作ったときに、私が代表になって弟が副代表になった。でもこれは絶対にあってはいけないことだった。彼の方が8年も政治経歴が長いのですから。ただ時の流れみたいなものがあって、弟を代表にできなかった。彼はそういうところが非常に人間的だから、いろんな不満が出たと思います。

室井 でも愛情がある悪口だったよね。邦夫さん。

鳩山 そうだと思います。最近聞いた話では、弟の娘婿が、「しばしば由紀夫さんのことを話しているのを聞いたけど、一度も悪口は聞いたことがない」と言っていたんです。常に子どもの頃の話になって、蝶々をとったり野球をしたり、仲のいいことしか話さなかったと。非常に嬉しかった。だから外向けの顔と実際の内心と違ったと思います。メディアを意識しながら喋るときだってあるわけで、私をテーマにして、「白い鳩、黒い鳩」とかね。正直どっちも同じだけど、あえてそういうことを言うとマスコミも湧きますからね。狙ってやっていたんでしょうけど。わたしは彼が大好きでした。

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