米軍ヘリ事故頻発でも米国に「NO」と言えない安倍首相の“下僕”ぶり
翁長知事は1月19日、米国に「NO」と言えない安倍政権の対米従属ぶりを厳しく批判している。ヘリ事故の視察で沖縄入りした与野党国会議員11名(衆院安全保障委員会メンバー)に対し、「日本政府は国民を守ることにまったく当事者能力がない。事故が起き、要請に行くたびに日米両政府にたらい回しにされてきた。これが誇りある品格のある日米安保体制か」と強く訴えたのだ。
米軍ヘリの窓枠が12月に落下した「普天間第二小学校」(宜野湾市)の上空を視察前日の18日に飛んだことにも知事は、怒りを爆発させた。「沖縄防衛局がカメラでヘリを撮っているのに、米軍は否定している。米軍はよき隣人ではない」
素朴な疑問が湧いてくる。11月のトランプ大統領訪日を受けて安倍自民党は「日米首脳の関係はかつてないほど良好」と強調。特別国会で山本一太参院議員は日米首脳を「晋三・ドナルド関係」と呼んだ上で「総理は各国首脳と比較してもトランプ大統領と突出した別格の関係を築いていると思います。首脳会談5回、電話会談17回、ゴルフも2回」と称賛した。
しかし実際は、相次ぐヘリ事故で日本国民が危険にさらされているのに安倍政権は形だけの申入れをするだけで、すぐに米軍は飛行再開に踏み切ることが繰返されてきた。「米軍ヘリ全機種点検と安全確認までの運用(飛行)停止」という沖縄県の要求は無視され続けている。
日米首脳の共同記者会見で安倍首相は、トランプ大統領の日本を見下すアドリブ発言に反応できずに「忠実な従属的助手の役割を演じている(Japanese leader Shinzo Abe plays the role of Trump’s loyal sidekick)」(ワシントンポスト)と酷評されたが、米軍ヘリ事故頻発に対しても安倍首相は米国に「NO」と言えない“下僕”状態を続けているといえるのだ。