選対幹部県議に直撃するも「あなたの耳は変だね」
「バラマキではないのですか。露骨な選挙対策ではないですか」とも声をかけたが、二階氏は立ち止まることなく、スタッフとエレベーターに乗り込んでしまった。二階氏からは詳しい説明が訊けなかったので、意見交換会の司会役を務めた選対幹部の末松県議にもぶら下がり取材で訊いてみた。
――土地改良区のことを二階幹事長は言っていましたが、選挙対策のように聞こえたのですが。
末松氏 そんな話は聞いてない。
――(土地改良区関係者に)選挙で声をかけようと言っていましたが。予算増加の見返りとして投票して下さいと聞こえたのですが。
末松氏 あなたの耳は変だね。
――新潟県知事選でも同じことをやっていますよ。予算増と選挙対策がバーターじゃないですか。二階さんは土地改良のところを回ろうとはっきり言いましたよ。
末松氏 聞いていないね。
――(二階幹事長が会合で)さっき言ったじゃないですか。
末松氏 聞いていないね。
こう言って車に乗り込んだ末松氏だが、この時のぶら下がり取材には地元の報道関係者が数名はいた。複数の記者の前で末松氏は堂々と嘘をついたといえるのだ。なお二階氏は意見交換会の冒頭、自公推薦候補の渡具知氏と支持者らにこんな挨拶をしていた。
「我々自民党としても是非とも皆様方にお目にかかって、これからの(名護市長選)勝利に向けて、いろいろな秘策などもあろうかと思いますが、皆様のご意見を伺った上で一緒になって最後まで戦い抜く。勝利というのは、私も長い間選挙をやっておりますが、最後まで頑張ったものが勝つ。どこの選挙でもそうです。理屈がどうのこうのとか背が高い低いとか、そんなことをいくら言っても何の役に立たない。やっぱりみんなで団結して、最後まで勝ち抜くまで頑張った人が勝利するわけですから、皆様方の一層の奮起を心からお願いして、ご挨拶とします」