義家前副大臣、産経新聞がファミマ「忖度弁当」まで攻撃
忖度という言葉は日本文化の象徴なのに、森友・加計問題のマスコミ報道で汚された──。まったく国会の貴重な質問時間を使って「忖度した側」と目される前副大臣が何を言っているんだか。
しかし、義家前副大臣につづくように、産経ニュースは今月3日、悪質なデマを流すことで有名なnetgeekの情報をもとに「鳴り物入りのファミマの「忖度弁当」 「2日で13個中12個廃棄」「売れるわきゃねーだろ」店員から?悲痛な声も」なる記事まで配信した。
弁当が売れようが売れまいが森友・加計問題とは何の関係もないというのに、この必死ぶり。森友問題においては不当な土地取引がおこなわれたことは会計検査院の結論からもあきらかで、加計問題では獣医学部新設を認める4条件をクリアしたという根拠を政府は何ひとつ示せていない。逆に、学校建設や学部設立の背景に安倍首相や昭恵夫人の意向を「忖度」する動きがあったのだろうと、ほとんどの国民は感じている。だからこそ、流行語の年間大賞に選ばれたのだ。
世相を反映した言葉を「政治的だ」と叩き、炎上させ、政治的な話題がどんどんとタブー化していく日本社会。しかしそれは、たんに政権批判を口にさせないという言論圧力だ。この流れが年々加速していることは、想像以上に恐ろしいことだと認識しておかなくてはいけない。
(水井多賀子)
最終更新:2017.12.08 08:43