音声データ、会計検査院の報告により、佐川前理財局長の虚偽答弁が次々と決定的に!
音声データというごまかしようのない証拠が出てきたいまとなっては、よくも平気な顔をして嘘をつけるものだと嘆息せざるを得ないが、この日の予算委では共産党の宮本岳志議員が、土地取引が完了する前年にあたる2015年9月4日に、近畿財務局の会議室において近畿財務局の統括管理官と大阪航空局調査係が設計会社と建設会社と会合を開き、処理費用について話し合いをもっていた事実を指摘。しかし、佐川前理財局長は「確認しておりませんし存じません」と述べ、その上、「記録は残っていない。財務省の行政文書管理規則にもとづき廃棄した」と言い捨てたのだ。
しかも、4月3日の衆院決算行政監視委員会では、驚くようなことを言い出した。佐川前理財局長は「パソコン上のデータも短期間で自動的に消去されて復元できないようなシステムになってございます」と断言したのである。
データが短期間で自動消去されて復元できないシステム……? この答弁が飛び出したあとは、「よりにもよって官庁がそんなシステムを導入していることなどあり得るのか」と疑義を呈する声がネット上では溢れたが、案の定、1週間後に財務省が復元できる可能性を認めた。しかし、それでも佐川前理財局長は「消去した後にバックアップデータとして14日間は保存されていて、それを過ぎると復元できなくなる」「この期間を経過すれば常駐の専門家であってもデータの復元はできない」(4月13日参院財政金融委)と言い張った。
だが、佐川前理財局長のもっとも醜い答弁は、「確認を控えさせていただきたい」というものだろう。
たとえば、「近畿財務局で森友側と会議をおこなったのか?」という追及に対しては、3月22日の財務金融委で「個別の会議につきまして、私どもからあらためて確認するということを控えさせていただきたい」という答弁をじつに3回も繰り返した。また、16年3月15日に籠池夫妻が財務省の田村嘉啓・国有財産審理室長(当時)と面会した際の音声データについても、「音声記録についての確認は控えさせていただきたい」と述べた。