自由民主党HPより
加計学園をめぐる官邸の圧力を実名証言した前川喜平前文科事務次官に対して、案の定、官邸と御用メディアは「出会い系バー通い」を前面に出して、前川攻撃を展開している。
菅義偉官房長官は「貧困調査のために行った」とする前川氏の説明について、「さすがに強い違和感を覚えた。多くの方もそうだったのでは」「教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りして小遣いを渡すようなことは、到底考えられない」などとまるでワイドショーのコメンテーターのような調子で前川氏を攻撃。NHKや産経新聞も、前川氏が会見で、出会い系バー通いについて弁明した際に大量の汗をかいていたことをわざわざクローズアップし、前川氏の説明が嘘であるとの印象を強調した(実際は、この会見場は非常に暑くて、前川氏は最初から汗をかいていたし、記者たちも汗だくだったのだが)。
さらに、ネトウヨ番組『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)では、例の沖縄ヘイトにも関わっていたジャーナリストの須田慎一郎氏が問題の出会い系バーに取材に行き、前川氏を相手した女性から話を聞いたとして、「前川さんと◯◯(ピー音)に行った」「裏取りした」などとコメントした。「裏を取った」というなら、なぜピー音をかぶせるのか、まさに沖縄ヘイトのときと同じイメージ操作の臭いがぷんぷんするが、とにかく連中は「前川氏が出会い系バーで買春行為をしていた」という疑惑をふりまくことで、加計学園疑惑に蓋をしようと躍起になっているのだ。
だが、もし仮に、前川氏が出会い系バーに行って買春行為をしていたとしても、それと前川氏が告発した問題はまったく別の話だ。文科省の事務方トップが加計学園の獣医学部を早期開学させるよう官邸から圧力があった、「総理のご意向」文書が文科省に存在する、と証言した事実はゆるがないし、安倍政権の不正をなかったことにできるわけではない。
しかも、ここにきて、連中が頼みの綱にしているその出会い系バー問題もかなり雲行きが怪しくなってきた。きょう発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、出会い系バーで前川氏と出会った女性の告白を掲載しているのだが、女性は買春行為を全面否定。むしろ、「貧困調査のために行った」とする前川氏の説明に説得力を与えるような証言をしているのだ。