自由民主党ホームページより
ついに安倍首相の進退にかかわる「決定的証拠」が飛び出した──。今朝の朝日新聞が一面トップで、加計学園が国家戦略特区に獣医学部を新設したのは「総理の意向」だと書かれた文部科学省の資料の存在をスッパ抜いたのだ。
まず、簡単に加計学園問題についておさらいすると、加計学園は安倍首相がいまも年に数回はゴルフや食事を共にし、「腹心の友」と呼ぶ加計孝太郎氏が理事長を務める学校法人。そして、同法人が運営する岡山理科大学は、愛媛県今治市で獣医学部の新設を要望してきたが、そもそも文部科学省は獣医師の質の確保を理由に獣医学部の新設を認めておらず、過去に15回も申請しながらも国に撥ねつけられてきたという経緯があった。
ところが、安倍首相が総理に返り咲いた後は、首相が議長をつとめる政府の国家戦略特区諮問会議が獣医学部の「空白地域」に限って新設を認める方針を新たに示し、各省庁も一転してこれを認めるかたちに。しかも、獣医学部新設については、京都産業大学なども提案していたのに、なぜか「1校限り」ということで、岡山理科大学だけが認められてしまったのである。
あまりに不自然な特区認定だが、ようするに、安倍首相は森友学園よりももっと露骨な「お友だち」関係にある加計理事長のために特区での獣医学部新設を打ち出したのでは、という疑惑がもちあがっていたのだ。ちなみに同大学には約37億円の価格がついている市有地が無償譲渡され、愛媛県と今治市によって最大96億円が助成されることが決まっている。事実上「血税96億円」のプレゼントである。
そして、今朝の朝日新聞の記事によれば、朝日は今回、文科省が昨年9月〜10月に作成した複数の内部文書を入手。〈具体的な日付や、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が記されたものもある〉というが、そのなかの「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」というタイトルの文書には、こう書かれているというのだ。
〈(愛媛県)今治市の区域指定時より「最短距離で規制改革」を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている〉
さらに、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という文書の文面も、衝撃的なものだ。
〈平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい。成田市ほど時間はかけられない。これは官邸の最高レベルが言っていること〉