鶴保庸介沖縄担当相や西田昌司議員による「沖縄ヘイト」
実際、昨年問題となった機動隊員による「土人」発言では、鶴保庸介沖縄北方担当相は「『土人である』と言うことが差別であると断じることは到底できない」と国会で明言、明白な差別発言を「容認」した。その上、政府は鶴保沖縄担当相の発言を“謝罪したり国会答弁を撤回、訂正したりする必要はない”とする答弁書を決定。
このダメ押しによって調子に乗り、鶴保沖縄担当相は今月11日の記者会見でも、辺野古移設反対という沖縄県の動きについて「ポジショントークするような向きも、ないではないかもしれない」「(基地反対と声を上げることで)気持ちよかったね、と終わったんじゃ意味もない」などと発言。選挙によって沖縄が示してきた民意を、馬鹿にするかのように嘲ったのだ。
この鶴保沖縄担当相も、今回の古屋選対委員長も、その根本にあるのは“自分たちに逆らう者は徹底して貶めていい”という安倍政権の態度だろう。
事実、沖縄ヘイトデマを垂れ流した『ニュース女子』問題では、DHCシアターのホームページで公開されたデタラメな反論番組に、自民党の西田昌司参院議員が出演。同番組で「反対運動を煽動する黒幕」と印象付けされ、「韓国人はなぜ反対運動に参加する? 親北派のため、米軍基地の建設を妨害している」などと国籍に対する差別まで受けた辛淑玉氏について、「在日を振りかざしたかたちで政治発言をする。(中略)政治発言をしているにもかかわらず、また政治発言をしている人に対してね『それは差別だ』とかいう言い方でね、今度は差別問題に変えてしまうのはね、ものすごくこれは卑怯」「MXは堂々とこのことについて反論すべきです」などと徹底擁護した。
また、百田尚樹が「本当に沖縄の二つの新聞社はつぶさなあかん」と発言した「文化芸術懇話会」で、「沖縄の特殊なメディア構造をつくってしまったのは戦後保守の堕落」「左翼勢力に乗っ取られている」などと述べた長尾敬衆院議員は、その後もTwitterで辺野古移設に反対する市民運動を〈反社会的行動〉と評するなど、沖縄を蔑ろにする姿勢を崩していない。