小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

言論の自由を制限する「共謀罪」に、アジカン後藤、山本直樹、浅田次郎ら作家・アーティストも反対の声

houmusyo_160320.jpg
法務省ホームページより


●山本直樹「共謀罪は表現の萎縮につながっていく」

「共謀罪」の趣旨を入れ込んだ組織犯罪処罰法の改正案が14日、衆院法務委員会で審議入りした。野党からは、捜査当局による権限の乱用などを危惧し反対の声が相次いでいるが、与党側は今国会内での成立を目指しており、安倍政権がいつものように強引な議論をゴリ押しするのは必至な情勢だ。

 この法案について政府側は、対象となるのは「組織的犯罪集団」であり「一般の人」ではないとしているが、その「組織的犯罪集団」と「一般の人」を判断するのは取り締まる捜査当局であり、権力による恣意的な解釈が横行する可能性を十二分にはらんでいる。今回の「共謀罪」が「平成の治安維持法」と呼ばれる所以である。

 思想や言論の自由を著しく侵害する可能性のあるこの法案には、作家、漫画家、映画監督、ミュージシャンなどからも批判的な声が相次いでいる。たとえば、今月13日付東京新聞の朝刊に掲載されたインタビューで漫画家の山本直樹はこのように語っている。

「今が戦中と同じとは思わないが、誰かが『共謀罪で取り調べを受けた』と風評を立てられただけでも、世間は敏感に反応し、何が取り締まり対象になるか疑心暗鬼になるだろう。その度合いは漫画家より、世間体を気にするサラリーマンならなおさら。出版社などは組織を守らざるを得ず、結果的に表現の萎縮につながっていく」

 たとえ自分自身が取り調べを受けずとも、業界のなかの誰かが権力から睨まれただけで、メディアはいっせいに萎縮してしまう。それは安倍政権下のテレビ報道のあり方を見ても十二分に想像できることだが、山本がこう言うのには理由がある。彼は権力からの恣意的な取り締まりが一回入ったことで、その後、周囲から自主規制を強められた経験をもっているからだ。

 それは1991年に光文社から出版された短編漫画集『BLUE』をめぐる騒動である。表題作である「BLUE」は、ドラッグを服用しながら性行為に耽る高校生を描いた作品だが、出版翌年の1992年3月、東京都青少年育成条例で不健全図書に指定され、版元回収になった(その後、成人向けコミックとして、弓立社、双葉社、太田出版から単行本化されている)。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する