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昭恵夫人が官邸代理人ジャーナリスト・山口敬之に「いいね」! コメントのデタラメが次々露呈している中で

 トラブルになっていたとしたら、そんな相手の学校の名誉校長を引き受けるわけがないだろう。なんと雑な嘘をつくのかと呆れるが、嘘はそれだけではない。というのも、昭恵夫人が留守電を無視した、というのは事実ではないからだ。

 籠池理事長は2015年9〜10月ごろに昭恵夫人へ「お願い」の電話をかけたもののつながらず留守電を残したというが、4月2日に発行される「しんぶん赤旗」によれば、同年10月、谷氏が籠池理事長に電話をし、「昭恵さんにお電話いただいた件ですが」「こちらに文書を送ってください」と伝えていたというのだ。

 たしかに、そうしたやりとりがあったと考えれば、その後に籠池理事長がなんの前置きも挨拶もなくいきなり用件という不躾な要望の手紙を谷氏へ出している意味もわかる。逆に、官邸は谷氏に緻密な“事情聴取”を必ず行っているはずで、この電話の件も把握していないはずがない。しかし、手紙同様、またしても官邸はその事実を隠し、その意を汲んだ官邸のスポークスマンである山口は「昭恵夫人は電話を無視した」などという偽のストーリーを語ったのだろう。

 また、3月28日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、FAXにおいて財務省の国有財産審理室長が籠池理事長の要望に対し、すぐさま回答していることについて、山口は「財務省の国有財産審理室はめずらしくオープンなところ」などとこれまた無理にもほどがある説明を展開。これには番組出演者の玉川徹が「総理大臣夫人付という肩書きだからこそ素早く回答している」と真っ当な見解を述べ、元文科省官僚の寺脇研も「財務省室長と谷氏は役職として格がかなり違う」「こういうことは普通あり得ない」と反論。タジタジになった山口は「(FAXは)実質公務ですよね」と認めざるを得ない状況に追い込まれる始末だった。

 だが、もっと露骨なのが筆跡問題だ。官邸が籠池理事長を偽証罪で引っ張るべくぶち上げた「振込票の『安倍晋三』と書かれた筆跡は職員ではなく籠池夫人」という問題も、山口が官邸とグルとなり仕掛けたものだ。

 最初に筆跡鑑定を行い、筆跡が籠池夫人のものだと言い出したのは山口が出演した3月27日放送の『グッディ!』だったが、じつは証人喚問が行われた23日の時点の同じく『グッディ!』で、山口はこの振込票の筆跡問題に言及。「郵便局に誰が行ったのかっていうのがおそらくひとつの焦点になってきます」「筆跡について研究、いま鑑定をしていて、誰が現場に行ったか特定できてるんですね」「(職員が行ったという)あの台詞そのものが決定的な偽証になる可能性があるということです」と語っていた。

 山口が火をつけ、官邸が動く。これこそ両者が一体化したマッチポンプではないか。──山口も出演していた30日放送の『モーニングショー』では羽鳥慎一が菅野完氏を「籠池さん側」と表現し、菅野氏は番組スタッフに抗議を行っている。その際、菅野氏は「あなたがたは山口某を『官邸の代理人』と視聴者に紹介するんですか?」「俺を籠池氏周辺として語るんやったら、どうぞ山口を官邸周辺とか言うて紹介してくださいよ。同じように扱ってくださいよ」と訴えたが、この指摘通り、テレビは山口を「官邸の代理人」と呼ぶべきだろう。

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