稲田が擁護し、教育勅語の肝だと主張する「以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」という部分はまさに、国や天皇のために命を投げ出せ、という意味だ。こんな人間を自衛隊員を統括する防衛大臣に就任させて、この国は大丈夫なのか。
しかも、稲田はたんに自分が森友学園そっくりのトンデモ思想をもっているというだけでなく、安倍首相とともに、その極右軍国主義的思想を「日本の教育の常識」にしようと、文部科学省やメディアに圧力をかけてきた。
そして、それは確実に現実になっている。事実、10年前は新聞取材に「教育勅語を教えるのは適当ではない」と明言していた文科省が、いま国会で教育勅語をはじめとした森友学園の教育理念ついて問われても、教育勅語も「安倍首相がんばれ」も「安保法制国会通過よかったです」も一切否定せず「大阪府が判断すること」と逃げ続けているではないか。
森友学園のトンデモぶりが次々と明らかになって、右派は籠池理事長にだけに責任を押し付けようと躍起になっているが、森友学園と籠池理事長をつくり出したのは、そのトンデモな人物を明らかに政権中枢、日本会議まわりの評論家たちが、お墨付きを与えもち上げてきたからだ。その最大の戦犯が安倍首相であり、稲田防衛相なのである。
(編集部)
最終更新:2017.11.21 12:34