★4位 吉川晃司
CM契約切られても貫く安倍政権批判と反原発の姿勢!「金や権力では黙らない」宣言も
「俺は現政権がでえっ嫌い」
こう口火を切ったのは、ミュージシャンで俳優の吉川晃司だ。彼は「年金運用の失敗で5兆円損したとか、川内原発の周辺は地震が起きないとか言ってたけど、ふざけんなよ」とも語り、現在の政治状況への不満をぶちまけている。
彼がこのような姿勢を表明したのはいまに始まった話ではない。実は、吉川晃司は一貫してこのような反骨の姿勢を貫いていた。東日本大震災直後は石巻に出向いて瓦礫の撤去作業ボランティアに加わり、また、チャリティのために東京ドームでCOMPLEXの再結成ライブも行い、6億円以上の義援金を被災地に送っている。
その後も、吉川は反原発のメッセージを送り続けており、「絶世の美女」という原発の危険性をテーマにした楽曲を書いたりもしてきた。そんなこともあり、「原発に関する発言をするなら契約はなし」とスポンサー企業から要請を受け、それに対して首を縦に振らなかったためCMの話がなくなったりもしたことがあったのだが、それでも吉川は「金や権力で人を黙らせようとするものに対しては、自分は絶対に「はい」とは言えません」と語り、自分の主張を貫いてきたのである。来年はどんなメッセージを我々に送ってくれるのか期待したい。
★3位 吉永小百合
安倍応援団の下劣な攻撃にも屈せず「憲法擁護」の姿勢を貫いた大女優の気骨に拍手!
一貫して反戦や平和のメッセージを送り、安保法制にも毅然と反対の姿勢を示した吉永小百合。今年は安倍応援団の下劣な攻撃にも晒された。
安倍首相の御用評論家で、『NEWS23』(TBS)への圧力で知られる報道圧力団体「視聴者の会」の事務局長も務める小川榮太郎が「正論」(産経新聞出版)で、こんないいがかりをつけてきたのだ。
〈あへて吉永さんに問ひたい、法案の意味や中身を知らずに、後から責任を取れないやうな出鱈目な批判をする事、またさういふ人達の先頭に立つて広告塔になる事は、貴女の女優としてのあり方や人としての信条に照らして、恥づかしい事ではないのですか〉。
「出鱈目」で「恥づかしい」のは安倍首相に著書を大量に買い上げしてもらい、その手先になって言論弾圧を仕掛けている小川のほうだろう、と言いたくなるが、そんな脅しに屈する吉永小百合ではなかった。
吉永は終戦71年を迎える今年の夏、「戦争中は戦争反対と言うことすらできなかった」と母親から教わった思い出を振り返りつつ、「言えないってどういうことなんだろうと、その時には理解できなかった。けれど最近、母の言っていた意味がわかります。今の世の中を見ていると息苦しい感じがして」と語り、戦前と現在の状況を重ね合わせた。そして、「憲法9条はバイブルのように大切なもの。絶対に変えさせるわけにはいきません」と、護憲への強い思いを改めて主張したのだ。
本来なら殿堂入りクラスの人であるが、卑劣な攻撃にも屈しなかったその気骨に敬意を表してランキングに入れさせてもらった。