安倍昭恵オフィシャルサイトより
先日、本サイトでは、自民党が「政治的中立」の名のもとに教員を厳罰、理念の法制化などを進めていることを報じた。これはあきらかに、戦争に反対することをはじめとする平和教育を狙い撃ちするものだが、その一方で、こんなニュースが話題を呼んでいる。
それは、あの有名な「愛国幼稚園」が新設する小学校の名誉会長を、なんと安倍首相の妻・昭恵氏が務めるという問題だ。
この「愛国幼稚園」というのは、大阪・淀川区にある塚本幼稚園幼児教育学園のこと。塚本幼稚園では、幼稚園児に「教育勅語」や「五箇条の御誓文」を暗唱させるほか、伊勢神宮への参拝や自衛隊の記念式典で園児らが演奏したり、日の丸と旭日旗を振らせるなど、露骨なまでの“愛国教育”をおこなうことで知られている。
当然、こうした教育方針に賛同する極右は後を絶たず、日本のこころを大切にする党の中山斉彬や西村眞悟、田母神俊雄、竹田恒泰といった“ネトウヨの神”たちも同園を賞賛。彼らの推薦メッセージが園のHPに掲載されていたこともある。
そして、この塚本幼稚園を運営する学校法人森友学園の籠池泰典総裁が、来年4月、大阪府豊中市に新たに開校するのが、瑞穂の國記念小學院だ。その小学校の名誉校長に就任するのが、昭恵夫人なのである。
じつは昭恵夫人は過去に塚本幼稚園を訪問した際に「感涙にむせんだ」ほどで、籠池総裁が園児に「安倍首相ってどんな人ですか?」と問い、園児が「日本を守ってくれる人」と答える姿を目にして感動した、のだという(産経ニュース15年1月8日付)。
今回、昭恵夫人の名誉校長就任について報じた「FRIDAY」(講談社)12月23日号で、籠池総裁は「(昭恵夫人は)名誉校長になっていただくお願いをした時も、即断でハイと言っていただきました。ありがたいお話ですね」とその事実を認めている。
すでに同校では、生徒募集のなかで昭恵夫人が名誉校長を務めることを“売り”にしているのだが、もちろん、これは昭恵夫人だけの意思による活動ではない。
事実、2012年9月には夫・安倍晋三が塚本幼稚園を訪問する予定があった。結局、総裁選出馬による地方遊説が入ったため延期となったが、当時、塚本幼稚園HPではこんな告知文が掲載された。