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上西小百合の太田光代批判は正しい! おかしいのは「『サンジャポ』に出るな」と上西を恫喝した光代のほうだ

 ところが、太田社長はそうした橋下氏の行動にストップをかけるどころか、全面的にバックアップしてきたのだ。橋下氏が冠番組『橋下×羽鳥の番組』をもてたのも太田社長が奔走した結果であり、他のテレビ局にも橋下氏の出演の際は、かなり法外なギャラをふっかけているという。そして、一方では、橋下氏の露骨な維新での政治活動を事務所社長として戒めることもせず、やりたい放題のことをさせてきた。

 しかも、太田社長は橋下氏を事務所の顧問弁護士として迎え入れてもいる。そこには、“将来の総理”とも目される人気政治家にして冠番組を持つタレントを顧問弁護士として迎え入れることで、事務所や所属タレントへの批判を封じ込め、それこそバーニングやジャニーズ並みの力を手に入れようとしてる気配さえある。

 現に、やはりタイタン所属の大渕愛子弁護士が依頼人から不当な報酬を受け取ったとして東京弁護士会から懲戒処分を受けた問題では、橋下氏に大渕擁護をさせ、1カ月という短い謹慎でブログを復帰してしまった。

 実は、今回の上西議員のツイートもまず、この大渕弁護士の早すぎる復帰に疑義を呈したことから始まっている。そういう意味ではけっして唐突に出たものではなく、その背景には、明らかに橋下氏の言いなりになって依存度を強め、その見返りに芸能界での力を高めようとする太田社長への批判があるはずだ。

 しかし、太田社長が橋下氏と組んでやっていることは、たんにテレビや芸能界で自分たちの権力を高めるというだけではない。橋下氏が今、タレント活動をしているのは、自身の好感度と知名度を上げ、それを安倍首相とタッグを組んだ改憲に結びつけるという戦略なのは明らかだ。つまり、太田社長の橋下氏への姿勢は、この国が戦争のできる国、人権のない国になるという暗黒の未来につながっていくのだ。

 こうした妻の姿勢について、かつて「日本国憲法を世界遺産に」というほど、憲法を守る立場を鮮明にしてきた太田光は一体どう考えているのだろう。ぜひ聞いてみたいところではないか。

 いや、今の太田光にそんな質問しても意味はないか。上西議員はくだんのツイートで〈テレビの閉塞感の代表が太田さんとテリーさんだと思うのですが〉と、過激なふりして実は空気に迎合した安全なことしかいっていない2人の本質をえぐる指摘をしていたが、上西議員の言うように、今の太田光は、光代社長に完全に首根っこをつかまれ、権力に迎合し、政治的な志なんて完全に封印してしまっている。むしろ、改憲プロジェクトの応援団になりかねない雰囲気すら醸し出している。

 そういう意味では、上西議員の今回のツイートは、政治と芸能界とテレビが癒着した末に起きているグロテスクで危うい状況を明らかにしたものといえるだろう。
(伊勢崎馨)

最終更新:2017.12.21 05:06

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