ナチュラルエイトHPより
本サイトで繰り返し取り上げているように、第二次安倍政権発足以降、メディアにおける言論の自由は急速に硬直化を進め、いまや報道のみならず、バラエティ番組においてですら政権を揶揄するような発言を行うことが難しくなりつつある。
そんな状況下、超売れっ子タレントが政権に対する毒を急速に強め始めている。ご存知、マツコ・デラックスだ。
8月22日放送『5時に夢中!』(TOKYO MX)で“安倍マリオ”について、「突き抜けていないよね。恥ずかしいんだったらやるんじゃないよ! すぐ脱ぐんだったらやるな、断れって話。ヒゲもないし中途半端」と語った件は先日、本サイトでも取り上げたが、マツコはこれ以外にも政権への批判を各メディアで繰り返し語っている。
「サンデー毎日」(毎日新聞出版)2016年9月11日号掲載の、読者お悩み相談連載「うさぎとマツコの信じる者はダマされる」では、母親の介護に悩む読者の相談を受けつつ、こう訴えた。
「最近はもう、こういった福祉分野にかけるお金をどんどん削減していこう、というような流れになってきてるよね。前々回のナショナリズムへの回帰の話じゃないけどさ、なんだかどんどんと恐ろしい発想になってきてる気がする」
安倍政権は「介護離職ゼロ」などと言っているが、実際に行っていることはまったくの逆。国民の負担を増やす大改悪を続けていることは周知の事実だ。
こういった流れは介護や医療だけでなく、育児の分野でも同じ。「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログが議論を呼び、それに対して安倍首相が国会の場で「匿名なので、本当かどうか確かめようがない」と逃げた件は記憶に新しいが、「EX大衆」(双葉社)16年5月号でマツコはこう切り捨てている。
「夏の参院選に影響しかねないということで、政府・与党はあわてて保育所の待機児童問題についての緊急提言を出したのよ。
その内容がまさに急場しのぎ。小規模保育の上限19人を22人に増やすとか、企業内保育所の拡充とか。財源のあてがないから、規制を緩めて受け皿を広げようってわけ。質が低下するだけよ」
「先の国会答弁でも分かるとおり、安倍さんって保育園問題とかまったく興味がないんだよね。だけど、いまは憲法改正問題より待機児童問題を解決したほうが、よっぽど国益につながるんじゃないの」