自由民主党2016年特設サイトより
今朝、本サイトは、自民党のホームページに「学校教育における政治的中立性についての実態調査」というタイトルのページが設けられていることを記事にしたが、その後、新たな動きがあったため、続報をお届けしたい。
まず、このページで自民党は、《「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいる》と書き、それを《特定のイデオロギー》と糾弾。しかも、そうした《不適切な事例》を通報させる“密告”のための入力フォームを設置していた。だが、ネット上でこの“密告フォーム”を問題視する声があがりはじめたために現在はこのページが削除された、と記事では伝えた。
しかし、本サイトが記事を配信した後、自民党はなんとも姑息な作戦に出た。このページをTwitter上で宣伝し、“密告”を呼びかけていた自民党文部科学部会長である木原稔衆院議員が、以下のようなツイートを行ったのだ。
〈【学校教育における政治的中立性についての実態調査】現在表示できない状態です。原因調査中のため恐れ入りますがしばらく経ってからご利用ください。申し訳ございません。〉(編集部註:このツイートも現在は削除)
そして張られていたリンクを踏むと、そこには昨晩、消えてしまったページが復活していた。
だが、そこに掲載されている文面は、昨晩ページが消えるまでに掲載されていた文面とは違っているのである。元の文章と、表現が差し替えられた新たな文章を以下に比較しよう。
上・削除改ざん前の文章/下・復活改ざん後の文章(自由民主党公式サイト「学校教育における政治的中立性についての実態調査」のページより。赤傍線はリテラ編集部による)
【消される前の文章】
《教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」、あるいは「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。》
【新たな文章】
《教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」、あるいは「安保関連法は廃止にすべき」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。》
つまり、木原議員は〈現在表示できない状態〉〈原因調査中〉などと弁明しているが、これはまったくの嘘。上記の通り、自民党は批判が集中していた「子供たちを戦場に送るな」という文言を「安保関連法は廃止にすべき」に差し替え、ページをつくり直したのだ。