さらに、安倍氏の山口県萩市の伝統工芸である萩焼も“お気に入り”のようだ。窯元・岡田窯からは、11年に計74万5397円、12年は計85万265円、13年は計88万9787円、14年は計75万946円分をお買い上げ。なんと4年間で約324万円分も陶器を買い求めているのだ。
「贈答品費」「慶弔費」での物品購入は禁止されていないが、ウニや萩焼の爆買い、ミキモトのジュエリーやロクシタンの化粧品が本当に政治活動上に必要な「贈答品」「慶弔費」なのか。これって、小渕優子・元経産相の政治資金疑惑報道の際、地元名産の「下仁田ネギ」約60万円分をはじめ、ストールやベビー用品などを「贈答品」として政治資金で購入していたことが発覚したのとまったく同じ疑惑ではないか。
このようなカネ遣いなのだから、「会合費」という名の飲み食いでは湯水のように政治資金を投入。「晋和会」の計上だけで、11年には合計で757万2723円(1回1万円以上の「会合費」の合計。以下同)、13年は469万2053円、12年はなんと1407万6874円もの大金が飲み食いで消えている。
当然、1回の支払いで10万円超えなんてザラ。収支報告書の支払先の欄には有名ホテルに高級フレンチ店、高級焼肉店の名前が並ぶが、とくに目に余るのが12年9月10日の支出先だ。
この日、「会合費」として支払われている先は、まず、安倍首相がよく利用する高級シティホテルのANAインターコンチネンタルホテル東京を運営する「パノラマ・ホテルズ・ワン」(当時)に計42万4698円、安倍首相御用達の銀座のワインバー「アムルーズ」に4万68円、高級寿司店で有名な「銀座久兵衛」に6万9300円、フレンチレストラン「FOREST」で2万9436円、さらに三國清三シェフが腕を振るうオテル・ドゥ・ミクニの運営会社「ソシエテミクニ」に7万2300円、ダメ押しは高級フレンチの最高峰とも呼ばれる「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」で16万2786円。1日で使った金額は締めて79万8588円だ。
この店のラインナップには思わずバブル世代のミーハーな感覚を感じて薄ら寒くなるが、どんな一流企業の接待族だって一日でこんなに高級店ばかり回ることはないだろう。時期的に考えると、この日は総裁選告示の4日前。票固めのために高級店接待でも行っていたのかもしれないが、そうだとしたら尚更、党内政治のために血税が使われていることに怒りを覚えずにいられない。