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サミット期間中の福島原発「廃炉作業休止」は安倍政権の原発安全アピールのための“トラブル隠し”だった!

「伊勢志摩サミットの首脳宣言での福島第一原発への言及については、外務省がかなり早い段階から参加国政府に根回しをしていました。もちろん、これは官邸の強い意向によるものです。日本政府は当初、“事故は収束に向かっている”というもっと踏み込んだ表現を盛り込もうとしていたようですが、一部の国に反対され、最終的に“着実な進展”というかたちで落ち着いた」(外務省担当記者)

 しかも、政府はこのサミットのために、“福島原発トラブル隠し”ともいえるような姑息な行動に出ている。

 福島第一原発事故の廃炉作業を、サミット開催前日の5月25日から3日間にわたって中止させたのである。東京電力は、原子炉冷却や汚染水処理、パトロールなど以外の、すべての作業を中断した。

 東京電力はこの措置について、「安全上、念のための措置。政府に求められたわけではない」としたうえで、「作業が少なければ、福島第一の中で何か異常が発生した際に早期に検知できる」と説明した。しかし、その一方で、「テロ対策ではない」とも言っており、廃炉作業中止の理由説明はまったく要領をえない。

 この問題は、原発に批判的な視点で独自の取材活動を続けている芸人・おしどりマコ氏が東京電力の記者会見で厳しく追及していたが、そのときの東京電力側の対応も支離滅裂としか言いようのないものだった。以下にその一部を紹介しよう。

──伊勢志摩サミットの際に、作業を休止することについて先程、「世界の要人が来られるので、どこで何があったかすぐに把握するため」とご説明されましたが。

東京電力 そうですね、福島第一の中で何か異常が発生した際に早期に検知するため。定期的な作業を除いて中止することとしました。

──伊勢志摩サミットの関連では、5月26日、27日だけでなく、5月15日から17日にも、茨城県つくば市で科学技術大臣会合が、5月20日から21日は、宮城県仙台市で財務大臣中央銀行総裁会議が伊勢志摩サミット関連の大臣級会合が行われ、世界の要人が集まりますが、その日は停止しなくても良いというお考えでしょうか? 筑波と仙台の大臣級会合のほうが三重県より、確実に福島第一原子力発電所に近いのですが。

東京電力 えー、距離で決めているわけではなくて26、27日はたくさんの方がいちばん来られるときですから、そのときに何か異常が発生した場合、早期に検知するために定例的な作業を除いて休止するということです。

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