モデルのダレノガレ明美は、避難所の状況など被災した人たちの役に立つ情報をTwitterで発信し続けていたのだが、これに対してもネット民から無遠慮なツッコミが入ったようだ。18日にはこんなツイートを残している。〈ダレノガレの震災関連のリツイート凄いんだけどさ、指で操作するだけじゃなくてなんか行動すればいいのに。っというコメントを読みました。熊本に行きたくても、問い合わせをしたところ今は立ち入ることができません!っと言われました。なので記事を載せる事しかできません。すみません。〉
また、14日の地震発生直後は、まだ熊本での地震のことを知らず、悪気なく普段通りSNSを更新したら〈不謹慎〉との非難を受けた例も多く確認された。T.M. Revolutionの西川貴教は地震発生の約30分後、そのことをまったく知らずに出演番組の告知をTwitterに投稿したところ非難が殺到。その後すぐに〈先程のツイートでの番組の告知ですが、出先で状況を全く把握しておりませんでした。大変申し訳ありませんでした。〉と謝罪のコメントを投稿するにいたった。
同じように、小室哲哉は新曲の配信がスタートした旨をTwitterに投稿したのだが、その行為に問題があると指摘され、その後、〈確かに、新曲どころではないね〜。削除しますね。〉とつぶやき、当該投稿を削除した。
長澤まさみも地震発生から約80分後、そのニュースを知らず、Instagramに女優のりょうらと写った普段通りの写真を投稿したところ〈不謹慎〉とのコメントが多く寄せられ、その後すぐに問題とされた投稿を削除することとなった。
このように、あげていけばキリがないほど多くの芸能人がSNSやブログで炎上しているわけだが、どれも何か悪気があるような投稿ではない。むしろ、真摯に被災地の状況を心配し、少しでも元気づけようとしている投稿ばかりだ。にもかかわらず、〈不謹慎〉と言って炎上させようとする人々は、もはや当たり屋と言ってもいい。
個人の発信手段で被災地に激励のメッセージを送ろうとする人々が叩かれる一方、テレビ局は早くも通常営業にシフト。被災地への配慮など一切なくバラエティ番組が放送され続けている。彼ら彼女らを〈不謹慎〉と叩くのであれば、むしろ、メディアのこの現状をこそ批判するべきではないのだろうか。
(新田 樹)
最終更新:2016.04.20 11:26