このキャラクターのエスカレートっぷりを好意的に受け止めているファンも多いが、さすがに今回はちょっと上から目線がすぎる印象だ。
番組のなかで田村淳が指摘していたように、いまのアイドル業界ではAKBのおかげでグラビアアイドルが苦境に立たされている。
ただでさえ出版不況で雑誌が減っていたり、写真集の企画が通りづらくなっているのにも関わらず、貴重な雑誌のグラビア枠をAKB48グループが取っていってしまったことで仕事がなくなってしまっているのだ。
この現状については、グラビアアイドル当人たちからも悲鳴があがっている。
矢吹春奈は『メッセンジャー&なるみの大阪ワイドショー』(毎日放送)のなかで、グラビアに進出する48グループに対し、「カテゴリーに収まって欲しいんですよ」「歌って踊ってれば良かったんです」とグラビアの領域にまで侵略しないで欲しいと主張し、「私たちからすると、作物泥棒なんですよ」とまで強い言葉で非難した。
また、篠崎愛も、『ナカイの窓』(日本テレビ系)のなかで、「グラビア(アイドル)の需要が薄くなってきちゃう……。表紙を取るのもAKBさんで……、ちょっとやめてほしいな……」と告白している。
しかし、そんな状況のなか、グラビアアイドルたちも、ただ手をこまねいているだけではなかった。
グラビアの仕事を自らつくりだすべく立ち上がったアイドルたちがいる。「グラドル自画撮り部」である。
グラドル自画撮り部とは、グラビアアイドル自らが鏡の前で水着姿を自撮りし、その写真を「#グラドル自画撮り部」のハッシュタグをつけてツイッターに投稿する運動のことを指す。
部長・倉持由香、副部長・吉田早希、書記・塚本舞らを中心人物として始まったムーブメント。事務所の大人が主導したわけでなく、あくまでアイドル自らが始めた、グラビアアイドルをもっと多くの人に知ってもらうための活動なので、入部条件は「グラビアが好きなグラビアアイドルなら誰でも」だそう。その志に共鳴したアイドルはいまや500人近くにおよぶ。
そもそも、グラドル自画撮り部ができたきっかけは、倉持が「尻職人」と称し、毎日自分のお尻を強調した自撮りをツイッターにあげていたことから始まる。