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北朝鮮より怖いのは安倍政権の暴走だ! 危機を煽って改憲に利用、米国の命令で自衛隊を朝鮮半島に送る事態も

▽水素爆弾は米国を始めとする敵対勢力からの核の脅威に対する自衛措置だ
▽米国の北朝鮮に対する執拗な敵視は前例がない。敵視政策が根絶されない限り、核開発の中断や放棄は絶対ありえない
▽(米国が)北朝鮮の自主権を侵害しない限り、先に核兵器を使用しない

 要するに、これまでもそうだったが、北朝鮮の核実験はアメリカを振り向かせるためのパフォーマンスなのである。

 そして、アメリカは今回の北朝鮮の挑発に対し、これまでにない強硬姿勢で臨む可能性がある。

 本当に核兵器の小型化やSLBMの技術開発に成功しているとしたら、狙われるのはアメリカだからだ。北朝鮮はすでに米東海岸に届く射程1万5000㎞以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を持っているといわれ、さらにSLBMがあれば米本土攻撃は俄然、現実味を帯びてくる。これに対抗するため、アメリカが先手を打って武力行使に出る可能性もある。

 もし日本に危機が訪れるとすれば、このアメリカの強硬姿勢に巻き込まれていくかたちで進行していくはずだ。

 というのも、アメリカはこの北朝鮮危機で明らかに、日本と韓国を前面に立たせようと目論んでいるからだ。

 昨年、暮れも押し迫った12月28日に日本と韓国が従軍慰安婦問題でバタバタと和解した背後に、アメリカからの強い圧力があったのは周知の事実だが、これは、アメリカの今後の対北朝鮮、対中国戦略をにらんだものだった。日韓に手を組ませて前面で北朝鮮、中国と対峙させ、東アジアでの自分たちの軍事的負担を軽減させる、それがアメリカの戦略だ。

 もしかすると、アメリカは今回の北朝鮮の核実験の動きを察知し、この日韓合意を急がせていた可能性もある。

 さらにさかのぼれば、新安保法制もアメリカの要請に応えるためのものだった。第2次安倍政権の発足以降、安倍はアメリカ政府の意向に沿うかたちで特定秘密保護法をつくり、国家安全保障会議(日本版NSC)を設置し、最後の仕上げに新安保法制を成立させた。一連の安保法制に関する国会論議で、安倍が繰り返し「同盟国のアメリカにミサイルが発射されているのに黙って見ているだけでいいのか」と言っていたことを思い出してほしい。まさに「見ているだけではない」「日本が積極的に参戦」する事態が起きようとしているのだ。

 しかも、今年はアメリカでは大統領選が控えている。共和党では極右のトランプがダントツのトップを走っているが、トランプはイスラム教徒の入国禁止を叫ぶような差別主義者だ。そんなトランプにとっても北朝鮮の“暴走”は追い風だ。フランスでは、パリ同時テロの影響で移民排斥を訴える極右政党の国民戦線が躍進したように、アメリカではトランプが大統領になる可能性が出てきた。

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