「「地下アイドルで食っていきたいなら、思い出でもなんでも売れ」と、ベテランの地下アイドルが言い放っていたのが印象的です。彼女は幼少期の写真や小学校の通知表のコピー、お母さんの写真(!)まで売っていましたが、地下アイドルとして生きるって、時にそういうことなのかもしれません」
「所属事務所に衣装を売らされている地下アイドルも、ごく一部ですが存在します。ひどい時にはライブ後すぐに着替えさせられて、その場でオークションが始まる、なんてこともありました。あの時、楽屋で着替えさせられていた女の子たちの悔しそうな横顔は、いまでも忘れられません」
今年これだけメディアに現状が告発されたことで「地下アイドル」たちの労働環境は少しでも改善されるだろうか? 来年こそは彼女たちが笑顔になれる話題を聞きたいものだ。
★6位 制服向上委員会が激しいバッシングにも負けることなく、安倍政権、安保法制にNO!
景気の悪い話が多かった今年のアイドル界にあって、異彩を放ったのがこのグループだろう。
〈諸悪の根源 自民党/Oh ズサンナ その政治/戦後から 何も変わらない〉(「Oh ズサンナ」)
〈大きな態度の安倍総理 おじいさんと同じ〉(「おじいさんと同じ」)
6月、神奈川県大和市の主催するイベントでこんな歌を披露して、自民党所属の大和市議から圧力を受けたアイドル・グループ、制服向上委員会。このニュースにより、彼女たちの名前は立ちどころに多くの人の間で知られることとなった。
しかしこの一件で、批判されたのは圧力をかけた自民党側でなく、制服向上委員会のほうがネットを中心に激しい非難にさらされた。彼女たちのもとには「アイドルなのに政治運動するのはおかしい」といった攻撃、「こいつら全員ぶっ潰す」といった“脅迫メール”までもが寄せられたという。
とくに多かったのが「どうせサヨクの大人に操られているんだろう」「洗脳されて自民党批判を歌わされてるだけ」という批判で、爆笑問題の太田光までが、ラジオで「さすがにちょっと痛々しいよね」「やらされてるんだろうなあ、かわいそうだよね」と発言した。
なみのタレントならここで黙ってしまうところだが、彼女たちはちがった。この太田発言に対しては、制服向上委員会メンバーの齋藤優里彩が「私からすると安倍さんにゴマをすってる太田光さんの方が痛々しく見えます」と反撃ツイート。安保法制反対デモにも参加するなど、批判にひるむことなく政権批判、安保法制反対の声をあげ続けた。