だが、安倍首相の場合、こうした情報をそのまま鵜呑みにするわけにはいかない。というのも、一方で安倍首相は最近も美食を堪能し、その健啖ぶりを見せつけているからだ。
例えば10月18日には駐日イタリア大使らと銀座イタリア料理「ジャッジョーロ銀座」で会食、翌19日には菅義偉官房長官や荒井広幸新党改革代表らと六本木のアークヒルズのステーキ店「そらしお」で会食を楽しみ、さらに20日には佐藤正久、世耕弘成といった親衛隊議員と四谷の焼肉屋「龍月園」で舌鼓を打っている。またこの11月にもソウルでの日韓首脳会談後、韓国料理店で駐韓日本大使らと昼食を取り、高級霜降りリブロースセットや味付けカルビを頬張ったという。
こうした“ご馳走三昧”は安倍首相が総理就任以来、マスコミ幹部や、政界、財界関係者などと会食を繰り返したことで話題となったが、その多くはかなり豪勢なもので、決して腸の持病を持つ人物にとって“体に良い”とは思えないものばかりだ。
たとえば月刊ビジネス誌「リベラルタイム」(リベラルタイム出版社)15年11月号では、これまで安倍首相が行った高級店に記者が赴き、安倍首相が何を注文したかをレポートしているが、それを見てもかなり脂っこいものを食べていることがわかる。
同誌の記事を参考に、その食事内容を紹介してみよう。
●2015年1月4日 富士フイルムホールディングス・古森重隆会長夫妻、昭恵夫人と神奈川県横浜市の日本料理「九つ井 本店」。
平均予算は10000円という創業50年の高級店だ。「もともと古森会長は、いつもうちをごひいきにして下さいまして、安倍総理は古森会長とご一緒に来店されました。完全にプライベートでのお食事でしたので、普段と違い、ラフなご様子でした。お召し上がり頂いたお料理は、牛肉やアワビ等をいろりの炭火で焼いて食べる九つ井定番のスタイルで、シメにおそばをお出しするコースです」(当時安倍首相の接客を務めた店員・記事より)。
●3月28日 昭恵夫人、母・洋子、実弟・岸信夫衆議院議員と東京都港区芝浦にある「中国飯店倶楽湾」。
夜は6000円〜20000円のコースがある。記事によると、この日の家族会食をセッティングしたのは岸信夫で、コース料理の一部として提供されるのは「ロブスターの上湯炒め」だという。
●4月18日 昭恵夫人、親族と共に虎ノ門にあるホテル「アンダーズ東京」51階の「アンダーズ タヴァン」。
料理のコンセプトは日本の旬の食材を使ったヨーロッパ地方料理。「看板メニューは、メインディッシュの一つでもある『山梨県産ハーブチキンのクレイボット。源泉素材のチキンを丸ごと一羽使用し、新鮮な野菜、ワイン、シェリー酒等と一緒にクレイボット(土鍋)に入れ、オーブンでじっくりと焼き上げた一品』(記事より)。予算は夜15000円ほど。