しかも、基本的に力弥氏のTwitterは自身の発言よりもリツイートのほうが圧倒的に多いのだが、力弥氏のリツイートは、まるで父への反論のよう。父が南京大虐殺を否定すれば歴史修正主義を批判するつぶやきを取り上げ、【ヒトラーの格好をしてドイツを歩いた結果wwww】という記事の紹介とともに〈こんなんで喜ぶのは高須院長だけやから〉という投稿も、力弥氏は律儀に拾っている。そして、極めつきはこのつぶやきをリツートしていることだろう。
〈高須クリニックの院長が在日コリアンへのヘイトスピーチをRTするようになった…。こういう有名人がヘイトスピーチしているのを目の当たりにすると、ヘイトスピーチ規制法の必要性を痛感するよ。というか、報道倫理的に見て、テレビタックルに限らず、民放番組のスポンサーの資格が彼にあるのか?〉
本人の発言数は少ないが、明確に父との思想の違いを発信しつづける長男・力弥氏。父の会社を継いだことを考えると、力弥氏にとって父の影響力は大きいと思うが、そんななかにあって父とは違い、彼はまともな感性をもっているようだ。
ここはTwitter上で暴論を垂れ流す父を力弥氏にはもっと諫言していってほしいものだが、忠告をつづける力弥氏と対照的なのは、高須院長の恋人・西原理恵子氏だ。力弥氏とは違い、西原氏はTwitterでも高須院長のヘイト発言や歴史修正の振る舞いに触れることはほとんどない。西原氏は一体どんな気持ちで恋人の暴言を見つめているのか、ぜひ教えてほしいものだが。
(水井多賀子)
最終更新:2015.10.21 12:13