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産経、読売、フジテレビの女性議員“セクハラ作戦”報道はデマだ! 糾弾すべきは、自民党の女性国会職員に対するパワハラ行為

 このとき、民主党の小宮山泰子衆院議員が「女を利用するな! こんな時だけ女性を前に出して。こうやって女を使うんだな、今の政権は」などと抗議したことは、産経新聞も報じている。だが、この抗議に対しても、ネット上では「女性を利用しているのは、あんたらだ!」「どっちが女を利用してるんだ」「ブーメラン」など非難の声が浴びせられている。これはネットだけではなく、実際に現場でも「自民党議員は『女を使ってるのは、お前らだろう!』と言い放っていました」(前出・政治部記者)と証言する。

 しかし、考えてみてほしい。自分たちの意志で集まった女性議員たちと、議長からの命令で強制的に投入された女性職員。これはまったく意味がちがう。職員たちは命令には従わざるを得ないわけで、文字通り「女性を利用」したのである。セクハラどころかパワハラと言ってもいい悪質な行為だ。このパワハラ行為に女性議員たちがもっともヒートアップしたというのは、当然の話だろう。

 しかし、メディアは自主的に集まった女性議員たちの抗議を“野党の姑息な手口”だと誘導しても、一方の与党が命令して女性職員を強制的に投入したことを“女性を利用している”とは決して指摘しない。

 そしてもうひとつ、言及しておきたいのは、彼女たちがバリケードを張った相手である鴻池参院委員長による“セクハラ発言”についてだ。

 今週発売の「週刊ポスト」(小学館)によれば、鴻池参院委員長は今月9月2日に開かれたオフレコの懇談会で、記者たちを前にしてワイン片手にこんな話を披露したという。

「蓮舫あれはいい女や〜」
「(強行採決で蓮舫が詰め寄ってきたら)抱きしめちゃう」
「(福島瑞穂は)総理に質問しているのに、委員長の俺の目を見ている。俺のことが好きなのか?」

 女性議員たちは、国会において社会の問題を提議するため、母として、仕事をする女性として発言することがある。あるいは社会的弱者の女性たちの声を届けるため、「同じ女性として」と言葉にすることもある。だが、それは女性という立場を「利用」しているわけではない。安保法制についての議論でも、彼女たちは一議員として疑義を呈してきた。なのに、鴻池参院委員長の発言からは、結局、女性議員を性的な存在としてしか扱っていないことが伝わってくる。

 今回の女性議員たちの自発的な行動は「女を利用した」ものではないと考えるが、もしそうだとしても、このように一議員としてではなく性的な女としてしか取り合わない男性議員に対して、戦略的に女として対抗して何が悪いというのだろうか。

 本サイトは、野党女性議員たちの行動を支持するし、民主主義をないがしろにする政治に抵抗した行動を“女のヒステリー”にすり替えようとする産経、読売などの卑怯な報道には断固抗議したい。ヒステリーを起こしているのは、あなたたちが書き綴った記事のほうだ。
(水井多賀子)

最終更新:2015.09.18 10:28

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