しかも、タチの悪いことに、武藤氏はすべての元凶ともいえる組織委員会会長の森喜朗氏と一体の関係にある。
「武藤さんは森さんに引き立てられてここまできたようなものですからね。事務次官抜擢も森政権下ですし、日銀副総裁も森さんの意向が大きかった。五輪組織委の事務総長にしたものもちろん森さんです。だから、国立競技場にしても、エンブレムにしても、武藤さんはとにかく森さんのほうしか向いていないんです。森さんに恥をかかせたくないということで、間違いを認めずになんとか乗り切ろうとして傷口を広げる、その繰り返しです」(政界関係者)
森会長と武藤事務総長、このコンビが組織委を牛耳っている限り、今後も同様のトラブルに見舞われる可能性はかなり高い。そもそも本当に東京五輪が開催されるのかさえ、あやしくなってきた今日このごろである。
(伊勢崎馨)
最終更新:2015.09.04 01:12