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「戦後70年談話」で妥協しても何の痛痒も感じず⁉ 安倍晋三の浅く軽薄な思想は戦前の軍部そっくりだった

「メディアは公明党への配慮といっているが、むしろ、官邸が恐れていたのは、安倍首相の歴史認識に批判的な天皇陛下のお言葉と、米国の反応です。とくに米国についてはせっかく集団的自衛権行使を容認して、軍事一体化をはかっているのに、ここで『歴史修正主義』の烙印を押されてしまったら元も子もない。それで、安保法制で支持率が急落する中、有識者懇談会とあうんの呼吸で『侵略』を認めるべきだとの報告書を出してもらい『おわび』を入れることになった。そして、そのぶん、安保法制を意識して、積極的平和主義を打ち出すことで、自分のプライドを満足させたということでしょう」

 なんともゲンキンな話だが、しかし、これが安倍晋三という政治家の本質だ。たいして深い考えもないまま勇ましい言葉を口走り、周囲がいかに論理的に説得をこころみても耳を傾けようとしない。ところが、自分に立場が危うくなったり、もっと強い圧力に直面すると、平気で態度を一変。今度は二枚舌を駆使してまったくちがうこといいはじめる。

 実は、70年談話の少し前にも同じようなことがあった。8月6日の広島「原爆の日」式典でのあいさつで非核三原則に触れなかった問題だ。

 安倍が挨拶をしたのが午前8時半ごろのこと。直後からネット上で非核三原則に触れなかったことが話題となって、批判の論調が増え始めた。すると安倍首相は、同日21時24分に首相官邸の公式フェイスブックにこう書き込んだのだ。

〈広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式に出席し、多くの犠牲者の御霊に哀悼の誠を捧げました。平和に尊さに想いを致しながら、改めて、核兵器の惨禍が決して繰り返されることのないよう、非核三原則を堅持し、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会をリードしていくことを、お誓いしました。(後略)〉

 実際の挨拶では言わなかった「非核三原則を堅持」の言葉を、わずか13時間後に修正して、さも言ったかのように広報したのだ。しかも、その一週間後、長崎では、ちゃっかり「非核三原則」を口にする厚顔ぶりだ。これは、ネットで「史上最速の歴史修正主義」だと話題になっている。

 こうした安倍首相の姿勢について、まさしく昭和10年代の軍事指導者に酷似していると指摘するのが、昭和史研究の第一人者、保阪正康氏だ。近著『安倍首相の「歴史観」を問う』(講談社)で仔細に分析している。

 たとえば、安保関連法案に関する安倍首相の答弁はふたつの論理を盾に進められていると保阪氏は言う。

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