創価学会公式サイト「SOKAnet」より
昨日、発表されたNHKによる世論調査で、政党支持率が前回調査より1.2ポイントもマイナスとなった公明党。自民党でさえマイナス0.4で押しとどめていることを考えると、深刻な下がり方だ。
この背景にあるのは、もちろん安保法制に反対する創価学会員の存在だろう。現にいま、学会員のあいだから「安保法制反対」の声が高まっている。
たとえば、東京の信濃町にある創価学会本部前では、安保法制に反対する母親たちの団体「Mamademo」が、声を出さずに「創価学会は平和主義」「公明党に平和を目ざめさせて」といったプラカードを掲げる“サイレントデモ”を実施。国会前で行われている抗議デモでも、創価学会の象徴ともいえる「三色旗」に「SGI AGAINST FASCISM」と書き添えたプラカードを掲げる人もいる。
また、ネット上では、「創価大学・創価女子短期大学関係者 有志の会」が〈私たち関係者有志は、創立者・池田大作宣誓の理念を我が人生の根幹に据え、安全保障関連法案への「反対」を表明します〉とし、賛同署名を集めている。ほかにも、「ひとりの学会員」という名前で、公明党の山口那津男代表に向けて安保法制の白紙撤回を請願する署名活動を行う人も登場。彼は愛知県在住の50代男性で、名前も明かしてメディアの取材にも応じているのだが、「週刊朝日」(朝日新聞出版)で彼は、この活動について学会幹部から「よく考えていただきたい」と言われたことを明かしつつ、「私も組織を惑わせたくはなく悩ましいですが、池田大作名誉会長らの教えに倣って『戦争をするのは違う』と声を上げたいという思いが根本にあります」と答えている。
学会員のバイブルとも言うべき池田大作名誉会長の『人間革命』には、〈戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない〉とはっきり明記され、『池田大作 名言100選』にも池田氏の言葉として〈戦争放棄をうたう日本国憲法に掲げられた平和の理念と精神を、全世界に広げることが日本の使命である〉と書かれている。安保法制はいわば信仰の根幹をゆるがす事態だが、よりにもよって公明党がそれを押し進めようとしている──この状態に、学会員たちが怒り、“公明党不支持”を決意してもおかしい話ではない。