この予言的中は瞬く間にネットを通じて広がり、松原のブログ「幸福への近道」は一時サーバーがパンクしてしまうほどの反響を呼んだ。同時に前述の松原が27年前に刊行した前述の予言の書『宇宙からの大予言』が話題となり、ネットオークションや古本サイトでは希少本として高値がつけられていったのだ。以降、現在でも値段は下がってはいるが、品薄・品切れ状態は続いており、入手は相当に困難だといわれる“幻の書”となっている。
しかし今回、筆者はこの幻の書を見つけ、それを読む事ができた。といっても、普通に国会図書館にいってみたら、あったのだが……。まあ、でもせっかくなので、この『宇宙からの大予言』を紹介しながら、松原の数々の予言を検証してみたい。
本書によると、多くの霊能者同様、松原は自身のことは予言できないが、一方でそれ以外のあらゆることが“視える”のだという。
「ひとの未来、過去、世界情勢や天災、人災など私の知らなくていい動きが自分の意志とは別なところで見えるのです。世界も日本も地球上のほとんどが病気です。地球が病気になった原因は人間の心の驕りにあり、地球によって人間が生きられているのにわれわれが地球を動かしていると錯覚したときから、人間と地球との分離が始まりました」
さらに本書によれば、3・11の遥か以前から、数々の世界的事件の数々を予言し、的中させてきたのだという。
1984年4月のとある日、後ろに人の気配がして見ると、そこにブルーグレーのおばあちゃんが立っていて、ある予言を語ってくれたという。
「(当時の)アメリカ大統領のレーガン。この人の顔が大きく歪む。テレビや雑誌に写るスターの顔ではなく、老人の顔が見える」
また、身体もだるく、喉の奥、下腹部にも痛みを感じているというのだ。すると、松原の予言とおり、レーガン大統領は85年に悪性ポリープが見つかり除去手術を受け、また87年には前立腺がん、そして晩年はアルツハイマーを患い2004年にこの世を去った。
1985年の日航ジャンボ機墜落事故も、松原はその数年前に予言していたという。
「今度の事故は一〇〇人や二〇〇人じゃない犠牲者が出る(略)私の目に焼きついた画像は、あまりに悲惨なものでした。山の上で、バラバラになった飛行機の残骸が燃えています」
日本の航空史上最悪の飛行機墜落事故を見事に予言した松原。だが、予言はそれだけではなかった。松原は事件当夜、飛行機の乗客名簿を見て叫んだという。
「いまだったら、まだ間に合う。多くの人が生きているから、早く助けてあげて!」
この日航機墜落事故には生存者が4名いたのだが、生存者たちの証言から墜落直後、他にも数多くの生存者がいたことが明らかになっている。