『殉愛』と『殉愛の真実』吉田豪の見解は?(左/ニコニコ動画「豪さんのチャンネル」 右『殉愛』より)
百田尚樹『殉愛』(幻冬舎)の出版から4ヶ月経つが、騒動はなかなかおさまりそうにない。3件の裁判が続行中なのはもちろん、さくら夫人サイドがさらにメディアを訴える動きもあるというし、同書の嘘を暴いた反証本『百田尚樹「殉愛」の真実』(宝島社)も売れ続けている。
とくに、この間、ネットで囁かれてきた『殉愛』とさくら夫人の疑惑を徹底検証した『「殉愛」の真実』の反響はすさまじく、初版5万部はあっという間に完売。Amazonで500件近いレビューがつきながら、星5つの評価を保っている。
そんな中、プロインタビュアーの吉田豪による『殉愛』と『殉愛の真実』の読み比べが一部で話題になっている。『殉愛の真実』の発行元・宝島社の雑誌「宝島」5月号で「『殉愛』vs.『殉真』、私はこう読んだ!」と題し、お笑い芸人のプチ鹿島と対談。独特の解釈を披露しているのだ。
最初に『殉愛』を読んだとき、吉田は「完全に『空手バカ一代』だ」と思ったという。
「『これは事実であり、この男は実在する』と書かれているのに、大半が本当じゃなかったのと同じですよ。極真会館のゴタゴタにもよく似ていて、大山倍達が亡くなった後に松井派と大山派が跡目を巡って仲間割れするストーリーが『殉愛騒動』そのままなんです」
一方、『殉愛の真実』については、「さくら夫人の2番目のアメリカ人夫のインタビューが最高」だとして、こう解説する。
「あれで全部の謎が解ける感じです。激高すると突然、人格が変わる。無償の愛の人のはずだったのが、本当はマネー、マネー、マネーの人だった、と。最高ですね(笑)」
だが、吉田はさくら夫人の計算や凄さに驚嘆する一方で、百田についてはこんな見方を披露する。
「ネットなどでは百田さんが相当悪い人間みたいに言われていますけど、ボクは違う意見なんです。百田さんはさくら夫人に翻弄されているだけだと思っていて、かつて出演していた『ラブアタック!』の時代と変わっていない。かぐや姫に翻弄されまくる『みじめアタッカー』なんですよ。それが続いているだけだと思う。」
「百田さんに会ったらボクは好きになると思う。あのウカツさは結構ツボなんです(笑)。相当ピュアな人じゃないですか。だからネトウヨ的な思想やさくら夫人も信じちゃうんじゃないかな」
「百田=みじめアタッカー」とは、さすがは数々のトンデモタレント本を“書評”してきた吉田である。