安倍首相のマスコミ対策指南役ともいわれる幻冬舎の見城社長は現在、テレビ朝日の放送番組審議会委員長を務めていて、審議会の席でもしばしば『報ステ』とコメンテーターの恵村氏批判を繰り返していたという。
一方、開局以来、朝日新聞社の支配が続いていたテレ朝で史上初の生え抜き社長となった早河会長の悲願はテレ朝の「脱朝日新聞化」だ。朝日新聞の不祥事が続いたこの機に乗じて、一気に達成したいという思惑がある。
この二人が安倍首相の手先となって、いよいよ反原発や政権批判を続ける報ステの“改革”に乗り出したということらしい。
安倍首相が人質事件の対応であれだけの下手を打っておきながら内閣支持率が下がらないどころか上昇しているのは、NHKを筆頭にテレビが政権にとって「不都合な真実」をほとんど伝えていないからだ。これは、再登板した安倍首相が前政権時代の教訓で早くから報道各社の幹部と会食を繰り返すなどして、メディアを手なずけることに成功したからだ。
これで『報ステ』が安倍政権の軍門に下れば、日本のテレビ翼賛体制はますます強固になるだろう。『報ステ』にはなんとか踏ん張ってほしいと思うが、状況は絶望的といわざるをえない。
(田部祥太)
最終更新:2017.12.13 09:27