たしかに、会食代がどうなっているのか、税金で払われたのか、安倍首相が個人でマスコミを接待したのか、その逆なのかは、国民そして税負担者としてはもっとも知りたい部分だ。
ところが、1月9日に内閣から提出された回答は、酷いものだった。
「(6つの会食について)御指摘の「会食」については、政府として企画等を行っておらず、その費用も支出していないことから、お尋ねについてお答えすることは困難である」
たったこれだけ。何とも人を小馬鹿にしたような回答だ。政府のトップである首相が日本を代表するようなマスコミ幹部と会食をしているにもかかわらず、「政府として企画等を行っていない」とは一体どういった了見なのか。「その費用も支出していない」というのは安倍首相のポケットマネーか、それともマスコミによる接待か? 割り勘か? もし安倍首相が全額出していたなら世論を左右する(利害関係がある)マスコミへの利益誘導だし、逆にマスコミが支出していたなら安倍首相への寄付行為や利益供与、賄賂にならないのか。
とくに、これらの会合が、集団的自衛権、靖国参拝、選挙など、日本の政策や外交の重要時期、節目に行われていることも大きな問題である。
にもかかわらず、まったくのゼロ回答。これってもしかして特定秘密保護法の適用内なのか、というギャグさえ浮かぶが、そんな安倍首相と内閣に代わって本サイトが回答しておこう。まず、場所と出席者だが、以下のようになっている。
●秘密保護法成立後の13年12月16日
場所=東京・山王パークタワー内中国料理店「溜池山王聘珍樓」
出席者=田崎史郎「時事通信」解説委員、山田孝男「毎日新聞」専門編集委員、曽我豪「朝日新聞」政治部長、小田尚「読売新聞」東京本社論説委員長、粕谷賢之「日本テレビ」報道局長
●靖国神社を訪問した13年12月26日
場所=東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京内日本料理店「雲海」
出席者=報道各社の政治部長
●消費税増税が施行された14年4月1日
場所=東京・四谷の居酒屋「鉄板酒場アケボノヤ四谷店」
出席者=報道各社の記者
●翌4月2日
場所=東京・赤坂の日本料理店「こうしんほう」
出席者=赤座弘一「BS日テレ」社長、原田亮介「日本経済新聞」常務執行役員ら報道各社の政治部長経験者