しかし、パンチラを全く見ることができないかというと、そういうわけでもない。『【朗報】西川貴教と〜』でも解説していたが、アニメの自主規制には「統一された基準」というものはなく、テレビ局や時間帯、原作サイド、スポンサーによってかなり幅がある。とくに大きいのがテレビ局の差で、フジテレビやTBSなどのキー局制作番組でパンチラはありえないが、東京ローカルのTOKYO MXやアニメ専門チャンネルのAT—X、ビックカメラグループのマイナーBS局・BS11が制作に関わっている作品は規制が緩く、パンチラを拝む事ができるらしいのだ(ちなみに、ネットでは、愛知のテレビ局の規制が緩く、“愛知版”なるきわどい作品が存在しているかのような話が流通しているが、これはただの都市伝説らしい)。
では、今期のアニメのパンチラ事情はいったいどうなっているのか。もちろんほとんどの番組では、パンチラに自主規制がかかっている。サバイバルゲームに興じる女子高生たちを描いた『さばげぶっ!』では、1話でヒロインがトラップにかかり、足をロープで縛られ、木にぶら下げられるシーンが出てくるのだが、さかさまになっているのにスカートは重力に逆らって足に張り付いたまま。転がりながら移動したり、空中で回転しながら銃を撃ったりしても、なぜかパンツは見えない。
『RAIL WARS!』や『アカメが斬る!』も同様で、『さばげぶっ!』以上に激しく動き回ったり、ハードな戦闘シーンがあるのに、パンツはチラッとも見えたりしない。ファンの間では、どんなに動き回っても形が変わらないスカートを“形状記憶スカート”や“鉄壁スカート”というらしいのだが、完全にその種類のヤツでパンツが防御されてしまっているのだ。
だが、その一方で、今期はなんと、思い切りよくパンツを全開するアニメも放映されている。『六畳間の侵略者!?』と『ひめゴト』がそれだ。幽霊や地底人、魔法少女、異星人などが主人公の住むアパートに押しかけてくる『六畳間の侵略者!?』では、異星人の女の子が幽霊にスカートをめくりあげられて頭上で縛られ、パンツを丸出しにされてしまうシーンがあったし、『ひめゴト』の場合は主人公が女装している男の娘ということもあってか、パンチラどころか、M字開脚を披露するなど、やりたい放題。「さすがはBS11(『六畳間の侵略者!?』)とTOKYO MX(『ひめゴト』)」と感心する声もあがった。