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SMAPの“加齢”から目が離せない!『27時間テレビ』の大誤算

 SMAPに忍び寄る“中年”の影──。図らずもそれをまざまざと見せつけられた思いだが、しかしながら、40代には40代の魅力というものもある。

 ハリウッドのプロデューサーとして活躍する著者による『ハリウッドに「中年」という概念がないその理由 人生をあきらめない40代からの生き方』(マックス桐島/日本文芸社)には、キアヌ・リーブスやブラッド・ピットといった一流のハリウッド俳優がなぜ、40歳をすぎても輝いていられるのか、その理由が書いてある。

 たとえば、「常に注目される職業」であるハリウッドの映画スターたちは「整形手術を始め、ジム通い、ヨガやピラティス、武道、ボクシング、菜食主義から和食三昧と、中年大人体型にならないために、そして、そこからの脱皮を求めて日々修練に励んでいる」。だが、40代にとって重要なのは“若作り”することではない。むしろ、「自分の心技体に合った、理想の「渋い男」像を頭に描いてみる」ことだという。渋さとは、話し方や身のこなし方、考え方、反応の仕方、そして人との交わり方に食べ方、笑い方、遊び方にまで多岐にわたる。

 だが、SMAPの場合はどうだろう。彼等に課せられているのは全く逆、加齢臭を懸命に打ち消した“現役”感だ。 今回の27曲45分間のメドレー披露が典型だが、Sexy ZoneやKis-My-Ft2みたいな普通に若いアイドルでさえかなりしんどい仕事をこなさなくてはいけないのだ。

 ──年齢に応じた渋い自分を演出したくても、まわりがそれを許さない。もはやSMAPは、醜さを露呈したとしても身体を張って“中年を無視”することしか期待されていない状況である。第一、13年振りにテレビシリーズに戻ってきた『HERO』にしろ、木村はもっと渋さを漂わせていていいはずなのだ。なのに、相変わらず若さを全面に出した跳ね上がり役というのは無理がありすぎる。

 アイドルの限界を打ち破る。それがSMAPの使命なのかもしれないが、この調子だと“不惑”ならぬ“戸惑いの40代”となってしまいそうな気配を濃厚に感じる『27時間テレビ』である。
(サニーうどん)

最終更新:2018.09.27 01:04

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