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秋元康の五輪演出にあの小説家がNO!「AKBは児童ポルノ」

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『AKB48の戦略! 秋元康の仕事術』(アスコム)

 2020年、東京で開催される予定のオリンピック・パラリンピック。しかし、誘致時に大きくぶち上げた会場の建設計画は見直しを迫られるなど、開催が決定したときの歓喜と狂騒もいまは昔といった状態だ。

 だが、げに恐ろしいのは、世界が注目する五輪の総合演出に、あの秋元康が選ばれるのでは?と見られていることだ。3月にはネット上で「秋元康氏の『五輪組織委員会理事』の起用を中止して下さい。」と訴える〈NO TO AKIMOTO YASUSHI〉キャンペーンが巻き起こったが、これに参戦したのが作家の中原昌也だ。

 中原といえば、エッジのきいた小説が高い評価を得ているのはもちろん、ミュージシャンや映画評論の分野でも活躍し、カルチャーへの洞察力やセンスも一目置かれている存在。その中原が、「新潮45」(新潮社)5月号に「五輪総合演出「秋元康」という悪夢」という文章を寄せたのだ。

 このなかで中原はまず、件の理事起用中止のキャンペーンに賛同し署名を行ったことを告白し、〈ほとんど冗談としか思えない。日本人は政府に舐められているのだろうか〉と、秋元が東京五輪の組織委員会メンバーに選出されたことを痛烈に批判。五輪開催が決定した直後に村上隆がキャラクターデザインを担当するのではないかと噂が上がったことを取り上げ、〈村上隆も微妙な存在であるのは確かだが、やはり日本の何かを代表する芸術家だと思う。しかし、いくら何でもAKBが日本代表では困らないか〉と、村上を巻き添えにしながら秋元をディスっている。

 中原は〈仮にジャニーズ事務所のメリー喜多川さんが選ばれたとしても、ここまで腹が立つことはなかっただろう〉と綴っているように、大衆音楽を毛嫌いしているということではない。とにかく秋元康という存在が許せないらしい。何しろ、秋元やAKBのことを〈野望に充ちた女の子を使い、「握手会」やら「総選挙」やら、悪趣味としか形容しようのない「喜び組」を組織した腕前は、たとえ海外で「児童ポルノ」と分類されているとしても、すばらしいのかもしれない〉とまで書いているのだ。

 そして〈秋元康という存在にはまったく関心がない〉といいつつ、〈唯一覚えているのは、昔、タモリのオールナイトニッポンで放送作家をやっていて、何かを忘れたとかでネチネチ苛められて、オンエア中に泣かされたことだけである〉と、マニアックな黒歴史をわざわざ披露する。何か個人的な恨みでもあるのか、と、疑いたくなる舌鋒の鋭さだが、しかし、〈「国策」として文化の幼稚化の道を選択しているとしか思えない〉と政府を批判し、〈日本は秋元康が儲かる仕組みにできているらしい〉と嘆く中原の嫌悪感はわからなくもない。

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