小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

維新が「文句だけの立憲民主党」とポスターで野党をデマ攻撃! 維新こそコロナ下で国会開催も要求せず立憲・共産に文句言うだけ

 いや、〈#総選挙は自公と維新以外に〉というハッシュタグが広がったのは、維新が自公のアシスト係であるだけでなく、自民党と同等、もしくはそれ以上の露骨な差別と弱者切り捨て思想が維新にはあるからだ。
 
 たとえば昨年、京都でALS患者の女性が元厚労省医系技官ら2名の医師によって殺害された事件が発覚した際は、松井一郎代表が〈維新の会国会議員のみなさんへ、非常に難しい問題ですが、尊厳死について真正面から受け止め国会で議論しましょう〉などと呼びかけ、同党の足立康史・前衆院議員や音喜多駿・参院議員らも同調。さらに馬場伸幸幹事長(大阪17区)は、自身もALS患者であるれいわ新選組の舩後靖彦・参院議員がこの事件を受け〈「死ぬ権利」よりも、「生きる権利」を守る社会にしていくことが、何よりも大切です〉といった声明を出したことに触れ、「議論の旗振り役になるべき方が議論を封じるようなコメントを出している。非常に残念だ」などと非難した。

 馬場幹事長にしても松井代表にしても、「尊厳死」の名を借りて「命の選別」をしたいだけというのは明らかだったが、このグロテスクな優生思想こそ維新の本音にほかならない。維新の底流には、橋下徹・元大阪市長から連綿とつづく、人間を経済効率でしか見ない新自由主義的な弱肉強食思想があり、高齢者や障がい者、生活困窮者にかかる医療や福祉の費用を社会資源の無駄と考えている。だからこそ公立病院や保健所の削減、医師・看護師などの病院職員、保健所など衛生行政にかかわる職員の大幅削減に邁進してきた。そんななかで新型コロナ危機に見舞われ、医療崩壊に陥り、東京以上の死者を出してしまったのである。しかも、コロナの感染拡大もお構いなしで昨年秋には自分たちの勢力拡大のためでしかない「都構想」住民投票を決行までしたのだ。

 このような差別思想と社会保障の切り捨てを鮮明にする維新の政治に対して反発や嫌悪感、危機感を多くの人が抱くのは至極真っ当なことで、この総選挙でさらなる党勢拡大を図ろうとするなかで〈#総選挙は自公と維新以外に〉と訴える声があがるのは当たり前だ。

 それを、自分たちが「野党」ならぬ「ゆ党」でしかないことを棚に上げ、一般市民からあがった声に対して〈文句だけの立憲民主党〉などとデマで攻撃するネットポスターを党をあげて作成して拡散させるなど、言語道断。というか、やり方があまりにも下品で卑しすぎるだろう。

 日本記者クラブ主催の党首討論でも、松井代表に対してメディア側から不祥事を起こした候補者が多いことについて「議員の資質管理は大丈夫か」と突っ込まれていたが、もはや個別の問題ではなく、党としての資質を疑うべきなのが維新だと強く言っておきたい。

最終更新:2021.10.28 08:06

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。