高市早苗チャンネルより
投開票まで1週間をきった自民党総裁選だが、ダントツで勢いづいているのが高市早苗陣営だ。安倍晋三・前首相が支持に回り、ついには安倍・高市2ショットのポスターまで用意。安倍応援団も総動員状態で、「世界が注目! 第100代 初の女性首相へ」という言葉が躍るYouTube広告も高市事務所公認の私設後援会が出稿しているという。
この勢いがどこまで票につながるかは不透明だが、当初見込まれていた泡沫では終わらず、それどころか決選投票に高市氏が食い込むことになれば、本気で「女性初の首相」が誕生することも十分考えられる。
だが、本サイトでも繰り返し指摘してきたように、高市氏は超がつく極右思想の持ち主であり、選択的夫婦別姓に強硬に反対するなど、女性の当然の権利を阻害する言動を繰り返してきた人物だ。
そして、高市氏が次期総裁・次期首相になることがいかに恐ろしいかを如実に示す事実がある。というのも、今回の総裁選において高市氏の「最側近」となっているのが、あの杉田水脈・衆院議員だというからだ。
杉田議員は今月14日に自身のブログで〈私は高市早苗候補を応援しております〉と表明し、Twitter上でも高市氏との2ショット写真を投稿したり、メディア出演情報を発信するなど熱心な広報活動をおこなっているのだが、今週発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、高市氏の最側近となっているのが杉田議員であると報道。テレビ出演時には慣例上同行者は1人だけと決められており、他の候補者は副大臣経験者を連れているというが、高市氏は要職に就いたことのない杉田議員を同行させている、というのだ。
たしかに、17日に杉田議員は〈フジテレビ「イット」これから始まります!〉とつぶやき、スタジオの模様や控室の様子と思しきカットを投稿していたが、まさかほんとうに高市氏が杉田議員を堂々と連れ歩いているとは、正気の沙汰とは思えない。
ご存知のとおり、杉田議員といえば「新潮45」(新潮社/2018年8月号、その後休刊)での性的マイノリティについて「生産性がない」などとする差別論文問題を引き起こしただけでなく、昨年9月にも自民党の内閣第一部会などの合同会議で性暴力被害の相談事業について語るなかで「女性はいくらでも嘘をつけますから」と発言。さらに、昨年1月には衆院本会議の代表質問で国民民主党の玉木雄一郎代表が夫婦別姓を選べず悩んでいる人のケースを紹介し選択的夫婦別姓について尋ねようとした際、「だったら結婚しなくていい」というヤジが飛ばされたが、このヤジの主も杉田議員だったとみられている。
女性や性的マイノリティを貶め、差別を助長する発言を連発してきた杉田議員が、これまで何ら処分も受けずに国会議員をつづけていること自体が安倍・菅自民党の異常性を表しているのだが、あろうことか、このような差別議員を最側近としてテレビ局に出入りしようとは、高市氏は杉田議員の数々の暴言を容認すると公言しているようなものではないか。