小池都知事といえば、19日にも「都立学校においても都県境を越える修学旅行等については中止または延期」と打ち出し、ネット上では「バッハ会長は再来日するのに修学旅行はダメって…ちゃんと説明してほしい」「一生に一回しかないとの理由で東京五輪パラを開催するなら、一生に一回しかない修学旅行も実施しないと矛盾します」などという批判が殺到。坂上忍も『バイキングMORE』(フジテレビ)で「何やってんの、この人」「このアナウンスの仕方だと矛盾を感じる人は出てきちゃう」と苦言を呈した。
さらに、パラへの子ども動員についても「いますぐ中止すべき」という声があがっており、東京都教育委員会の臨時会でも出席した委員4人全員が反対。政府分科会の尾身茂会長も国会の閉会中審査で「状況はかなり悪いので、そういうなかで観客を入れることはどういうことか考えていただければ当然の結論になると思う」と答弁した。しかし、この指摘に対して小池都知事は「尾身会長からはオリンピックの際も同様のご指摘もいただいていたかと思いますが、安全・安心な大会としてやり切った」などと突っぱねた。
「安全・安心の大会をやり切った」って、五輪関係者の感染者は547人、パラ関係者もすでに101人の感染が確認されている上、五輪開催によってここまで感染が拡大した結果、東京は医療を受けられないまま死亡する患者が続出している状況に追い込まれたのだ。にもかかわらず、小池都知事はいまだに「安全・安心の大会をやり切った」と言い張り、今度はパラを実施して子どもを動員しようと言うのである。
だが、小池都知事が恐ろしいのは、パラ開催や子ども動員に不安の声があがりつづけているというのに、その声に耳を傾けるどころか、むしろより強気になっていっていることだ。
実際、昨日の会見では、記者が子どもをパラに動員することに言及した上で、「制御不能」状況のなかでのパラ開催は都民の理解を得られるのかと問うたのだが、すると、小池都知事はこう述べたのだ。
「はい。ぜひ理解していただきたいと思います」
自ら「最大の危機」と呼ぶこの状況下で、平然と「パラ開催、子ども動員を理解しろ」と都民に迫る──。こうして約13万人もの子どもたちがこうした小池都知事の方針によって危険に晒されようとしているのだ。その言動は「サイコパス」と言わざるを得ないだろう。