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感染者急増、医療危機目前なのにテレビは「五輪金メダル」報道一色、コロナ無視!「モーニングショー」「報道ステーション」まで

 27日の朝、昼のワイドショーも、同様に五輪報道、メダル礼賛報道に終始した。

 もはや五輪一色に染まっていない報道・情報番組は、『バイキングMORE』(フジテレビ)くらいという惨憺たる状況だ。

 ちなみに、『バイキング』はMCの坂上忍が五輪再延期を訴え「五輪選手の活躍を伝えて、次のコーナーでコロナの死者を伝えるなんてできない」と繰り返してきたためか、いまのところ五輪・金メダル礼賛報道はほとんどやっていない。

 先週23日の放送でも、開会式を前に裏番組の『ひるおび!』(TBS)がサッカーやソフトボールの日本チームの活躍、ブルーインパルスの中継に大はしゃぎしていたのに対し、『バイキング』が取り上げた東京五輪の話題は、小林賢太郎解任問題、濃厚接触者の出場問題、外出15分ルール問題、IOCのジョン・コーツ調整委員長の恫喝発言と批判報道に終始し、むしろ東京の感染拡大と医療逼迫について大きく報じた。

 26日は五輪中継のため番組自体が休止で、今週はMCの坂上が夏休みだったが、それでも27日の放送でも、メダルラッシュは扱ったものそれを掘り下げるというよりは、「メダルラッシュに沸く陰で…選手ら感染続々&暑さ苦言も」として、感染状況や医療問題のほうに重きを置いて報じていた。

 しかし、繰り返すが、ほかのテレビは報道番組までがすべて「日本選手が金メダル」一色なのだ。

 新聞も同様だ。産経や読売はもちろん、朝日新聞も26日朝刊の一面トップで柔道の阿部一二三選手・阿部詩選手の兄妹金メダル、27日朝刊は一面トップは「黒い雨」訴訟の上告断念だったがスケートボードの西矢椛選手の最年少金メダルも大きく扱った。朝日新聞といえば、メディアでありながら読売新聞などとともに東京五輪オフィシャルスポンサーを務める一方、5月26日には社説で五輪中止を訴え、開催直前の7月21日には坂尻信義・ゼネラルエディター兼東京本社編集局長が「前例なき五輪、光も影も報じます」と書いていたはず。コロナがこれまで以上に深刻な局面を迎えているなかで、この五輪報道はあまりに脳天気かつ無責任ではないか。

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