「バブル方式」の実効性や空港検疫のあり方に疑義が呈されるなか、これらの情報は政府や組織委が率先してオープンにし、どのような対応を今後とっていく方針なのかを丁寧に説明すべき事柄だ。にもかかわらず、自分たちから自発的に公表しようとはけっしてせず、野党などから問いただされてから明らかにしているだけ。逆にいえば、追及がなければ、これらの事実は隠蔽されたままだったのだ。
感染拡大の最中に五輪をやろうという常軌を逸した状況にありながら、その上、政府や組織委の度し難い隠蔽体質。こんな姿勢のまま大会が開催されれば、開催期間中に重大な出来事が発生しても、ひたすら押し隠されてしまうのではないか。その懸念は今回の選手陽性判明をめぐる報道により、いっそう高まったと言えるだろう。
(編集部)
最終更新:2021.07.04 02:41