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「#東京五輪の中止を求めます」拡散も…菅首相は「五輪を実現」と断言 森喜朗会長も「中止はできない」 強行の背景に2人の五輪買収疑惑

 しかし、菅首相のみならず、組織委の森喜朗会長も、頑としてその現実を見ようとはしない。たとえば、森会長は日刊スポーツ1日付インタビューで、再延期について「できるはずがないじゃないですか」と言い切り、「最悪、無観客でも開催すべきか」という質問に対して、こう豪語している。

「もう中止はできないから、たとえ無観客という指示が出たとしても工夫してやるべきだ。昨年1年間、無観客のイベントや無出社でテレワークするなど日本は工夫してやってきた。どんな苦難があっても乗り越えられる。明日の箱根駅伝に注目している。無観客で開催するというが、沿道の観衆をどうするのか」

 決断すれば中止にできるものを「もう中止できないからやる」って、旧日本軍のインパール作戦と同じではないか。ちなみに、森会長が注目していた箱根駅伝だが、沿道での観戦自粛が呼びかけられていたものの観客数は18万人(関東学生陸上競技連盟の発表)。五輪となれば一体どうなるだろう。

 しかも、「どんな苦難も乗り越えられる」などと非科学的な精神論ばかり振りかざしながら、入場行進する選手や役員などの人員を75%削減するという案については、森会長は「まだ決まっていない」と言うだけ。「無観客と判断されたら900億円のチケット収入が入らない。その想定はあるか」と質問されても、「それはしていない。現実に野球やサッカーは知恵を出して有観客で実施している」と無責任ぶりを隠そうともしなかったのだ。

 開催延期によって予算計画の金額は1兆6440億円、招致時の予算の2.25倍、ロンドン五輪を抜いて五輪史上最高に達したが、この予算もチケット収入は満席が前提となっている。もし観客制限をすれば、それがそっくり赤字になり、瞬く間に資金不足に陥ってしまうというのに、森会長は想定さえしていないのである。

 その上、肝心な問題は何も検討しようともしていないくせに、開会式については「私が監督だったら」と前置きして「真っ暗な中の1点に光を当てて、そこ目がけて日本のアニメキャラクターが走って集まる。そこに青空や海が広がった後、国立競技場があるという流れ」などと薄ら寒い演出案を披露。会長がこんな体たらくで、未曾有のなかでの安全な五輪開催など、絶対に不可能だろう。

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