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都構想否決で橋下徹のトンデモ語録!「都構想でどうなるかなんてわからない」「ロマンの話なんで」

 そもそもこの淳の発言じたいが的外れもはなはだしい。こうしたシルバーデモクラシー批判は、前回、都構想が否決された際も、辛坊治郎氏ら維新応援団や堀江貴文氏、夏野剛氏ら新自由主義者たちが持ち出し、「反対したのは高齢者だけ」「高齢者が都構想を潰した」「老害投票」などと声をあげていた(https://lite-ra.com/2015/11/post-1692.html)。

 しかし、実際のデータを分析すれば、前回の都構想住民投票のときも高齢者だけが反対したわけではなく、シルバーデモクラシー批判の嘘は明らかだった(https://lite-ra.com/2015/05/post-1118.html)。ましてや、今回の出口調査では、前述したように、20代でも都構想反対が上回っていたのだ。前回の都構想住民投票否決をシルバーデモクラシーと言うなら、都構想賛成は中年だけが支持している中年デモクラシーだろう。

 ところが、橋下氏はこの淳のトンチンカンな分析に乗っかって、基本的人権も民主主義も無視したこんな暴論を主張し始めたのだ。

「これは大阪の問題に限らず日本全体の問題ですよね。人口だけじゃなく投票率も高齢者のほうが高いわけです。どうしても政治家は、いまの選挙制度であれば高齢者のほうに目を向けるようになってしまいます。やっぱり政治家って票をもらわなきゃ生きていけないので、そっちのほうに目を向けてしまうんですね。選挙制度は確かに僕らがいくら言っても簡単に変わることはないんですけど、僕の持論は、子どもたち、生まれてからの子どもたちにも、1票与える。その子どもたちが選挙権行使できないので、それを親が行使する。これ言うと、うち子ども7人いるから、自分の家庭のこと考えて言ってんだろって言われちゃうんだけど。でも、生まれた子どもたちにも1票与えて、親がそれを行使するっていうことをやらないと、未来に向けた政治ができないと思います。ただ、これは政治家はやらないですよ。高齢者から票をしっかり集める政治家は絶対こういうことはやらないでしょうね」

 子どもと親の意見が必ず一致するわけではないし、親が望む未来が子どもの望む未来と一致するわけでもない。父親と母親で意見が一致するとも限らない。それなのに、0歳の子どもに1票を与え、親が代わりに行使するって、こんなに子どもの人権を無視した考え方があるだろうか。ようするに、橋下氏は子どもは親の所有物、妻は夫の所有物と考えているのだ。

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