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菅首相のゴリ押しか「ぐるなび」滝会長が「文化功労者」に! 初当選以来のタニマチ、山口敬之氏の雇用を依頼した特別な関係

首相官邸HPより


 菅義偉首相の人事私物化は日本学術会議の任命拒否に代表される「気に入らない人間を外す」というものだけではないらしい。

 政府は10月27日、2020年度の文化功労者20人を発表した。文化功労者は「文化の向上発達に関し特に功績顕著な者」に贈られる称号で、この時期、5人の文化勲章受章者とともに20人が選ばれる。これまで選ばれてきたのは、芸術や学問、芸能、スポーツの第一人者がほとんどで、2010年以降の文化功労者をみても、宮崎駿、吉永小百合、王貞治、山中伸弥など錚々たる名前がずらり並んでいる。

 ところが、今年はそのなかに、「ぐるなび」の創業者で現会長の滝久雄氏の名前があったのだ。周知のように、「ぐるなび」の滝会長は菅首相の長年にわたるパトロンで、菅首相が主導した「GoToイート」キャンペーンによって大きな恩恵を受けていることが問題になっている人物である。これは、情実による人選ではないのか。

 実際、滝会長と菅首相の関係はただならぬものだ。「週刊文春」(文藝春秋)9月24日号は菅首相と滝会長の関係について「菅氏が困った時に頼るのが滝氏」という証言を掲載していたが、菅氏が初当選した1996年から2012年にかけて、滝氏が会長を務める電車の中吊りなどを扱う広告代理店「NKB」や同社の子会社が、菅氏の政治団体に多額の寄付をおこなってきた。

 さらに決定的なのは、菅氏が滝会長に、あの政権御用ジャーナリスト・山口敬之氏への資金援助をさせていたという問題だ。
 
 周知のように、山口氏は伊藤詩織さんへの性暴力事件で告発を受け、逮捕状が出されるも、当時の警視庁刑事部長・中村格氏(現・警察庁次長)によって直前でストップがかけられ、事件が握りつぶされてしまったことが明らかになっている。この中村氏は菅氏の秘書官も務めていた最側近の警察官僚で、逮捕状ストップも菅氏の意向があったのではないかといわれている。

 ところが、その山口氏に対して、菅首相と親しい「ぐるなび」滝会長の経営する広告代理店「NKB」が「顧問料月額42万円」や「交通費その他の経費」等を支払っていたことが明らかになっているのだ。

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