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橋下徹が日本学術会議デマの説明求める取材に「無償のインタビューに応じていない」 望月衣塑子記者にスリカエ攻撃も

 デマ発言の説明を求められて「一私人」だから「無償でのインタビューに応じていない」って、いったいどういう倫理観をしているのか。タレントだろうが元政治家だろうが弁護士コメンテーターだろうが、自身の失言について釈明する会見やインタビューを有料でおこなう人間が、どこにいるというのか。

 メディアで発言する者、ましてや橋下氏のように報道番組・情報番組で政治問題や社会問題について発言するジャーナリストや評論家、タレントなどコメンテーターは、社会的影響力が大きく、政治家などの公人に匹敵する立場であり、高い倫理性や公正性、社会的責任が求められる。実際、橋下氏のデマツイートは1800以上リツイートされ、広く拡散。橋下氏のツイートを根拠に、学術会議叩きをしている者も多数いた。

 自身の発信したデマについて、その謝罪や撤回はもとより、なぜそうした誤情報を発信するに至ったのか、その根拠や背景などをきちんと説明するのは、東京新聞に取材されるまでもなく、言論人として当然の社会的責務だ。また、橋下氏がその後もメディアで言論活動を続けており、今後の発言の信憑性に関わる重大な問題でもある。東京新聞が、デマを検証する上で、発信源である橋下氏に根拠などを問いただすのも、社会の公器としてごく当たり前の行為だ。

 もっとも、「現在無償でのインタビューには答えていない」はさすがにまずいと思ったのか、あるいは自身のデマ拡散に対する批判を封じ込めたかったのか、実はこの東京新聞の記事に先回りして、橋下氏は10月13日にこんなツイートを連投していた。

〈東京新聞 望月衣塑子様
10月13日、貴殿からのインタビュー依頼書が当事務所に届きました。過日、私が出演しているインターネット番組「NewsBar橋下」(Abema TV)より東京新聞広報宛に貴殿の出演依頼をしたところ無回答のままだと番組スタッフより聞いております。〉
〈自分たちへの依頼に対しては無回答のまま、私には依頼するという姿勢はあまりにも不合理ではないでしょうか?また貴殿は明日の夕方までの回答を求めておりますが、我々弁護士が人様に回答を求める場合の期限は通常1から2週間です。〉
〈自分たちの都合に合わせて1日の回答期限を設けるというのはあまりにも非常識で横暴極まりない態度です。しかも、新聞社のインタビューに答えてもそちらの都合のいいように編集されてしまいます。今回もPDFでしっかりと回答をお送りしましたが、貴殿の上司から次の部分だけ使うという連絡がありました。〉
〈「私は現在無償でのインタビューには答えていない」との部分だけを使い、貴社の態度の問題点の指摘はバッサリ落とすという酷い編集です。再度番組から貴殿に出演依頼をします。1時間の生放送で僕にインタビューを思う存分して下さい。僕も貴殿に聞きたいことが山ほどあります。〉
〈当事務所から連絡がありました。望月氏への回答はPDFではなくメールで行ったとのこと。それにしても東京新聞の編集は酷い。自分たちへの批判はバッサリ削除。こんなんだったら無償でインタビューに応じる価値は全くなし。皆さんも東京新聞からの取材は無視した方がいいですよ。〉

 そう、逆に東京新聞と望月衣塑子記者がまるでフェアでない取材方法をとったかのように攻撃してみせたのだ。

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