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安倍辞任会見でも“忖度”丸出しだった御用マスコミ…フジは「もっと休んでおけば」テレ朝は「今後も外交に取り組まれるか」

 実際、鋭い質問を浴びせたのはごく一部の社の記者と、フリーランスの江川紹子氏と神保哲生氏くらい。たとえば、東京新聞の記者は森友公文書改ざんなど公文書管理の問題を踏まえ「十分な説明責任を果たせたとお考えか」と突きつけ、西日本新聞の記者は森友・加計問題や「桜を見る会」問題などを指摘した上で「共通するのは政権の私物化という批判」「こうした指摘は国民側の誤解か」と詰め寄った。また、江川氏はいまだに厚労省の新型コロナの感染者情報システムが計画どおりに運用されていない問題などを取り上げて日本がIT後進国である原因を問いただした。

 いずれの質問に対する安倍首相の答えは、「公文書管理については安倍政権においてさらなるルールにおいて徹底していくことにしている」と現実とそぐわない大嘘をついたり、「(ITの問題は)官の側に立てば役所ごとにシステムが違うという問題もあるし、自治体ごとに違っている」と言い訳したり、「私は政権を私物化した、というつもりはまったくないし、私物化もしていない。まさに国家国民のために全力を尽くしてきたつもり」と開き直ったりと、いかにもな安倍答弁ではあったが、それでも当然、記者から出るべき質問であったことは間違いない。

 とくに安倍首相・政権の問題点の本質に迫ったのが、神保氏だった。神保氏は「総理の在任期間にどうしても伺いたいと思っていたこと」と前置きし、こう質問した。

「少し立ち入ったことになりますが、総理、安倍政権はですね、これまでの政権に比べて、非常に徹底したメディア対策というものがなされた政権だと思っております。たとえば、いままで輪番で出ていたものを個別のメディアに1本釣りのようなかたちで出演されるとか、あるいは事前に質問をとりまとめて、それを出した社にしか記者会見で質問をあてないとかですね、かなり徹底したメディア対策をされた。それ自体が悪いと言っているわけではないんですが、それは総理ご自身の指示によるものだったんでしょうか。それともワーキングレベルでおこなわれたものが、総理は知らずにやっていたものなのか。あるいは、仮に総理が知らなかったとしたら、総理は記者会見でですね、質疑の場面なのになぜか質問と答えが目の前のメモに書いてあるという状況をご覧になって何か違和感を覚えられなかったのか。また、そのような関係がメディアと政治という関係において、民主主義において、総理はどのようにお考えになっているのか」

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