それでも、「事前に情報を漏らしたりなどしていない」と主張するのならば、吉村知事がやるべきは、第三者委員会を立ち上げて、なぜ『ミヤネ屋』があのようなテロップを会見前に出すことができたのか、どうしてテリー伊藤はあのような発言をおこなったのか、さらにはどのようなプロセスを経て会見にいたったか、客観的に検証することだ。
にもかかわらず、吉村知事はそんなことは一切せず、“反維新が不確かな情報をもとに僕にインサイダー疑惑があると広めている”などと話をすり替え、矮小化し、恫喝をかけているばかりなのだ。
しかも、その恫喝は「『あなたは犯罪者でしょ?』と言うのに等しい」「名誉毀損」「一線を超えるものは然るべき対応をとる」といったように、訴訟をちらつかせるものだ。吉村知事といえば、大手消費者金融の武富士がジャーナリストに対しておこなったスラップ訴訟の武富士側代理人として名前を連ねていたことを本サイトでも詳しく報じたが(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2020/06/post-5452.html)、今回の訴訟恫喝でそのときにネット上に広がった「スラップ吉村」というあだ名が再び拡散している。実際、自分の失政や不祥事を棚に上げて批判を訴訟恫喝で封じるというこの姿勢は、明らかに公人失格と言っていいだろう。
いや、恫喝だけではない。吉村知事は訴訟までちらつかせておいて、一方でこんな被害者ヅラの発言までしていた。
「僕が一番心配しているのはインサイダーとかじゃなくて、この研究自体が潰されること」
「感染拡大防止の一つの武器として、かなり大きな将来性があると思っている。あまり論がズレていくと『研究自体を一斉に潰せ』みたいになって、社会にとって損」(11日、府庁での記者団の取材に対して)
科学的根拠が不足したままの段階で自分の「やってる」感演出のために会見をして、その結果、この状況が起きたのに、いったい何を言っているのか。
この際だからはっきり言っておこう。もし、今回の研究が潰れるとしたら、その研究を潰したのは自己PRのことしか考えていない吉村知事、あなた自身のせいだ。
(編集部)
最終更新:2020.08.14 11:39