4月16日までは公表していたが…(小学館HPより)
新型コロナ感染者が再び急増し、第2波に突入したといっていい状況だが、それにともなって、マスコミ各社でも再び社内に感染者が出始めた。
7月6日には、テレビ朝日がセールスプロモーション局の社員の感染を発表。13日には、日本テレビの60代取締役が感染し入院していることが判明した。TBSも24日に、契約カメラマンが検査で陽性になったことを発表している。
しかも、どうやらこれは氷山の一角らしい。3〜4月は各社とも社員の感染が判明するたびに外部に公表していたが、最近は、感染がわかっても外部に公表しないケースが増えているらしいのだ。特に出版業界は、その傾向が強いという。
たとえば、小学館は、新たに3人の感染者が出て、社員には通知されたというが、外部にはまったく公表されていない。
同社のHPをみても、3月24日に「30代男性社員」、25日に「40代男性社員」、4月13日に「社員1名」、16日に「社員1名」の感染を公表するリリースが掲載されているが、4月17日以降はこうした感染の公表は一切掲載されていない。しかし、小学館の社員はこう話す。
「5、6月に1名、7月に2名が感染されていることが、社内メールで回ってきました。新たに感染したのは、いずれもコミック編集部門の社員です」
つまり、小学館の場合、公になっている感染者は4月までの4名だけだが、実際は7名存在しているというわけだ。しかし、4月までは公表していたのに、なぜ今回は外部に公表していないのか。
小学館の広報に聞いたところ、「社員に感染者が出た場合、当初はHP などで外部に公表していましたが、現在は公表していません」と回答。なぜ、公表しなくなったのかと聞くと、「HPなどでは公表しておりませんが、社員や接触した可能性のある関係先には報告しております」。
そこで、「では、改めて新たな感染者についての情報を教えてほしい」と求めたのだが、返ってきたのは「HPで公表していないということは、外部の方にはお答えできないということです」という木で鼻をくくったような答えだった。
ようするに、小学館はある時期から、感染を外部に公表しないというふうに方針を転換したということらしい。