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本日293人! 感染再拡大の東京でまた「症状あるのに検査が受けられない」事例相次ぐ 検査も病床も逼迫するも安倍政権は…

 当然、ベッド確保のためにも、政府は早急に追加支援策として医療機関の赤字損失補填をおこなうべきであり、国会の閉会中審査でも野党が追及をおこなったが、しかし、加藤勝信厚労相はこれを拒否した。このような状況のなかで、はたしていつ3300床を確保できるのか。いや、それどころか、3000床でも足りなくなる事態も十分考えられる。厚労省は第2波に備えて各都道府県のピーク時の想定入院者数と確保見込みの病床数を推計しているのだが、東京都では確保見込みの病床数が4000床であるのに対し、最悪の場合の入院患者数は9058人となっているからだ。

 しかも、このような切迫した状況下で、政府は感染をさらに拡大させるのではないかと批判を浴びている「Go Toキャンペーン」に1兆7000億円を投じようとしているのである。もはや、何から何まで無茶苦茶な状態に陥っているのだ。

 昨日の参院予算委員会では、参考人として答弁をおこなった児玉龍彦・東京大学先端科学技術研究センター名誉教授が「東京にエピセンターが発生しており、いま、全力で食い止めないとニューヨークのような事態になる」と危機感をあらわにし、大規模なPCR検査の実施などを提唱。政治の力で感染拡大を食い止めるときだと強く訴えた。

「いま必要なのは、解釈して制限して国民に『こうしなさい』ということで言われていますが、そうではないんです。政治が意志をもって、感染を抑えられるという信念と、国民を守ろうという熱意があるかないかです」
「国会で、国を挙げてワンストップの対策センターをつくって、感染者数を減らす。感染エピセンターを制圧する。それをきょうから、今週からやらないと、大変なことになります」
「予備費を使って今週投入すれば、1カ月後の100倍価値があります」
 
 だが、この児玉教授の訴えは、安倍政権には何も届いていないのだろう。実際、感染拡大を後押ししかねない「Go Toトラベル」も、結局は東京発着の旅行と東京都民を除外しただけ。さらに、この参院予算委員会に出席していなかった麻生太郎財務相は昨晩、ホテルニューオータニで1000人超が出席する大規模な政治資金パーティを開催。「3密」を避けたというが、感染状況をあえて無視してみせた格好だ。

 そして、こんな状況になっても、安倍首相は国会審議の場から逃げ、記者会見すら開こうとしない。このままでは間違いなく、首都・東京を中心地として、再び悪夢が襲いかかることになるだろう。

最終更新:2020.07.17 02:15

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