小池百合子オフィシャルサイトより
本日7月2日の東京都の新型コロナ新規感染者数が100人を超えるとの速報が飛び込んできた。内訳など詳細は明らかになっていないが、昨日まで6日連続で50人を超えていることを考えても、感染が再拡大傾向にあることは間違いないだろう。
新型コロナ感染拡大の中心地となっているにもかかわらず、6月30日の会見で休業再要請など警戒を発するための数値基準を示さないと発表した小池百合子都知事。その理由について小池都知事は「数字だけでは全体像をつかみにくい」などと説明したが、では「東京アラート」と称してレインボーブリッジや都庁を真っ赤にライトアップしたのは何だったのか。しかも、現在は旧数値基準と照らし合わせると東京都は休業再要請の目安を超えているのだ。
ようするに、この数値基準なしの指標見直しによって、今後は最終的にはエビデンスもなく小池都知事の判断によってすべてが決まることになる。いや、そればかりか、都知事選挙に大きく影響を与えることになるであろう休業再要請などを出さずに済ませようというわけだ。
政治的思惑によって新型コロナ対応が恣意的に変更される──。じつはここにきて、この問題にかんして、小池都知事に大きな疑惑が浮上した。
それは、都知事選出馬に合わせて「東京アラート」を解除するため、陽性者数を恣意的に操作して発表していたのではないか、という疑惑だ。
その疑惑をぶつけたのは、都知事選に立候補している宇都宮健児氏。宇都宮氏は昨日1日、小池都知事にこれまでの新型コロナ対応について公開質問状を提出し、緊急記者会見を開催。その質問状では、こんな疑問が投げかけられているのだ。
〈あなたは、6月11日に「いずれも目安を下回った」として、東京アラートを解除されました。しかし、我々が入手した資料によると、6月11日の、感染症法に基づく「発生届」数は少なくとも36人であり、東京都が発表した同日の陽性者数22人とは大きく乖離しています。その他の日も、都の発表数と「発生届」数には乖離が見られ、「直近1週間の平均感染者数」を「発生届」数で計算すると22人となります。目安の20人を超えることとなり、東京アラートの解除基準が満たされていなかった可能性が濃厚となります。〉
宇都宮サイドが根拠にしているのは、おそらく「しんぶん赤旗日曜版」7月5日号も調査していた区ごとに集計している「保健所に届けられた発生届」の総数だと思われる。「発生届」とはコロナ感染の診断をした際に、感染症法にもとづきその保健所を経由して都道府県に提出される感染者の情報で、「赤旗」は都内の各保健所に6月1日以降の「発生届数」を聞き取り調査していた。「赤旗」によると、都内31保健所のうち、豊島区の保健所を除く30保健所が回答したという。
ところが、その発生届の総数を集計してみると、豊島区分の回答がなかったにもかかわらず、都の発表している感染者数よりも発生届の総数がはるかに多かったのだ。とくに、「東京アラート」の解除された直前1週間(6月5日〜11日)の平均感染者数は、都の発表の17.9人から22人に跳ね上がり、「東京アラート」の解除基準である「直近1週間の感染者数が20人未満」を満たしていなかった。